嶋川センセの知っ得社会科ー女性のためのお仕事相談室ー

女性が働き続ける上での様々な情報を提供し、また仕事上の様々な問題を共に考えます。

2007年12月

前回のブログにコメントをくれた50嵐さん、嘱託ゆえにボーナスが支給されていない、悔しいですね。毎日の仕事では、特に正社員とか、臨時とかいちいち考えないで懸命に取り組んでいるのに、給料日とかボーナス日とかには、深く傷つきますね。

 

17日月曜日に、ワーキングプアーの番組がNHKで放映されました。見ましたか

日本、韓国、アメリカ、イギリスのワーキングプアーの現況と、政府の政策について取り上げていました。

特にイギリスは、政府が5兆円を投じて、雇用対策を講じている点が特徴的でした。日本政府の最近の無策、人々の生活に焦点が当たらない政策にはあきれるを通り越して、情けなくなりますね。一体税金はどこに使われているのでしょうか。この程度の政治なら、素人の私にもできるという感じです。

規制緩和政策を推し進めるのなら、そこから弾かれた人への対策を講じるのが、政府のなすべきことと思うのでが…

さて、今日は、前回の続き、グリーンの部分についてです。

(1)労働者の受ける不利益の程度、

(2)労働条件の変更の必要性、

(3)変更後の就業規則の内容の相当性、

(4)労働組合等との交渉の状況

これも朝日の記事から引用します。これらの実例は、前回も書いたようにACW2等に寄せられたアンケートからのものです。

 

事例1≪契約社員の労働時間が短縮され、賃金が大幅に下がった。正社員労組は同意した。≫

例えば、この事例で、()()までに照らし合わせて、合理性が認められないと判断されたとする。

(前回も書いたように誰が判断するのかは明示されていない。労働基準監督署か、はたまた裁判か。労基署は人手がないし、早急の判断は期待できない。裁判はもっと時間がかるし、お金も要る)

 

今回の労働契約法では

≪労働契約の成立≫
労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。

とあります。だから、この事例では、いくら正社員労組が同意しているからといっても、この契約社員個人が合意していなければ、会社側の労働条件の変更は無効です。

(ここでも「でも」って言いたくなりますよね。個人で「合意できません」と言えますか)

 

では、来年の4月から実際にこのようなことが生じたらあなたはどうするか。

そう、「合意できません」といい続けるしかないのです。

 

ACW2に以下のような実践例が出ています。これで何とか持ちこたえて、私に言ってきてください。
就業規則を見せられたら、「見ましたが合理性があるか理解できません」と書面で書いて会社に送りつける。

何回、示されても、理解するために勉強しなければいけないし時間かかるし、理解できませんと書いて送る。

 

さて、次にこんな記事を見つけました。

≪解雇・労災…サバイバル術紹介≫≪フリーター「虎の巻」≫

インターネットで、詳細がわかります。http://freeter-union.org/union/

 

緊急に何か労働問題が生じなければ、年内のブログ更新はありません。

では今日はここまで。

インフルエンザに要注意!外出から帰ったら、手洗いとうがいをね。

1ヵ月ぶりの再開です」と、入力したら「再会」と出ました。こっちの方が適切な感じですね。

11月、私にとっては負担の重い仕事を引き受けて、楽しい遊びのお誘いも断り、紅葉を愛でることもなく、ストレスに押し潰されそうになりながら、毎日パソコンと向かい合っていました。ようやく、責任を果たしましたので、ブログを再開します。

11月中ブログを休みます。」と書いてから、ものすごく大事な法律が国会で採択されてしまいました。よほど途中で、そのことだけでも知らせようと考えたのですが、「絶対誰も見ていない」と確信があったので、止めました。今からその法律のことを書きます。以前、「就業規則」について、ACW2のアンケートに応じてほしいとブログに書いたら、うっちさんが応えてくれました。他にも応えてくれた人があったかもしれませんね。

「就業規則」に関係する法律は、「労働契約法」という名前です。この法律には大きな欠陥があると見抜いていたのは、ACW2だけでした。ACW2はこのブログにもしばしば出てきます。リンクしてあるので、是非アクセスしてみてください。何が問題なのかが分かります。ACW2が、「こんな法律ができたら、後悔しますよ。労働者諸君、目を覚まして」と、何度も何度も呼びかけて、ようやくいくつかの労働団体が、それに気付いてくれました。

最初はACW2だけで、審議会の傍聴をしたり、国会前でビラをまいたり、横断幕を持って集会をしたり、孤軍奮闘していました。労働者に直結する法律の中身だから、当然厚労省も、労働者の意見を聞いている筈です。ではどこの労働団体の意見を聞いたのでしょうか。それは組織率18%の連合の意見だけです。おまけに、連合はこの法案に賛成、というか、問題はあるんだけど、「ない状態よりまし」という考えです。連合と民主党は勿論同じ考えですから、衆参両院とも実にあっさりと採択されてしまいました。

 

労働者派遣法も最初は、無権利に置かれた労働者を守るための法律としてできたのですが、現実はひどいものです。派遣元会社のマージンが30%、酷いところでは50%とか。まるで「山椒大夫」のようですね。「例えが分からん」というあなた、もっと文学に親しみましょう。

 

 このブログは、できるだけ私の目と耳を通したことを書くつもりですが、審議会傍聴も国会前集会も、国会議員へのロビー活動も、均等法のように出来ていません。こういうとき、東京の人はいいなぁって思います。

 

 朝日新聞東京版にタイムリーな記事がでましたので、今回はそれを使わせてもらいます。記者は、編集委員の竹信三恵子さん。いつも女性の視点で、分かりやすく、かつ内容の充実した記事を書く方です。まず、厚労省の法案の特に問題になっているところを抜粋します。インターネットで調べたものです。

 

二 労働契約の内容の変更
1 労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。
2 使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、3の場合は、この限りでない。
3 使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、三1に該当する場合を除き、この限りでない。

(三 その他の労働契約及び就業規則に関する事項
  1 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無    効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。)

 

何が問題か分かりましたか?

結論から言えば、

1「変更後の就業規則を労働者に周知させ」であればOK

2 就業規則の変更が、以下の4点の条件を満たし、それが合理的であると判断された場合は、変更した就業規則は、新たな労働条件となります。

(1)労働者の受ける不利益の程度、

(2)労働条件の変更の必要性、

(3)変更後の就業規則の内容の相当性、

(4)労働組合等との交渉の状況

 

こんな風に考えればどうでしょうか?

会社側「業績悪化により、パートの人の時給を30円下げます。」

()30円程度なら大した不利益にはならんでしょう。

()業績悪化なんだから、この賃下げは必要なんだ。

()労働組合はOK出したし。

()この意味するところ、私は不勉強のため分かるような、分からないような」>

 

あなたは、会社の就業規則を見たことがありますか

変更した就業規則は合理的である」を誰が判断するのでしょうか。

「労働組合等との交渉の状況」

 

思い出してください。

記憶で新しいのは、名古屋銀行の28年間パートで働いている女性。もう何回もこのブログに書いていますよね。パート労働法が来年4月から施行されるのに伴って、正行員になるための方式がパートの人に提示されましたが、この方式に合意したのは、正行員から成る労働組合で、パートのことを決めるのに、肝心のパートの人は組合に加入させてもらえないのが現実です。

古くは、均等法です。1986年に施行されましたね。

このブログを始めるきっかけになった卒業生は、高校卒業後の2年目に均等法と出会ったことになります。これも、このブログに何度もてくる人の言葉。

「同じ高校卒で入社した男性は総合職、女性は地方職(一般職)、『なんで、なんで』と課長にも、組合にも聞いたけど、誰もよう答えはらへんかった」。

均等法以前はなかった総合職とか一般職のコース別職種を、使用者と労働者が合意して決めたから、この制度が採用されたのです。この場合の労働者の代表とは労働組合のことです。この会社では、女性の意見を聞くことなく、「女性は地方職」と労使で決めたのです。

 

ACW2は、電話相談をしています。

電話相談から、また上述のうっちさんのようにアンケートの回答から、事例を多く知っているから反対したのです。

では朝日の竹信さんの記事を見てみましょう。(2007121)

 

就業規則」を会社側はいつも、誰でもが見ることができるようにしておかなければいけません。

 

朝日はこんな声を紹介しています。

実例1「会社の社内ネットでしか就業規則が見られないが、非正社員なのでパスワードがなく、見られない。」

実例2 「総務部に見たいと言ったら、専務の許可が必要と言われた。」

実例3 「見ることはできるがコピーは禁止。」

   

どうです。私の会社も同じと頷いている人、いるのではありませんか。

もっとそれ以前の問題かもしれませんね。「パートは見る必要ない」と

か。

実例の3つとも、法律違反です。でも「法律違反です」って、パートの身

ではなかなか言い難いよね。でも、言わなかったら、「変更後の就業規則

を労働者に周知させ」たことになって、労働者側は、就業規則が変わった

ことをOKしていることになります。

 

次の緑字の部分は次回にします。では今日はここまで。

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