嶋川センセの知っ得社会科ー女性のためのお仕事相談室ー

女性が働き続ける上での様々な情報を提供し、また仕事上の様々な問題を共に考えます。

2008年10月

パワーハラスメント〜これってパワーハラスメント?〜

はや10月最後の週末になりました。うかうかしているとまた歳をとってしまいそう。

 

大阪で「パワーハラスメント」の3回連続講座があります(ありました)。

このブログを見て、「行ってみよう」と思う人はコメントしてください。

最後に次回からの案内を書いておきます。

 

一回目のテーマは「これってハラスメント?〜おかしいと思う実感を大切に〜」講師三木啓子さん

この学習会を受講したので、その報告をします。

さて、あなたは次の項目に思い当たりますか?

 

仕事に必要な情報を与えられない。

上司に挨拶しても、うなずくだけである。(または無視される)

よく休む従業員や、退職する従業員が多い。

長時間立たせたままで説教されることがある。

暴力を受けたり、暴言を言われたことがある(直接暴力を受けることは稀なのかもしれませんが、机を叩いたり、ドアの開閉に大きな音をたてるようなことも暴力に含みます。)

人前で怒鳴られたことがある。

「出来の悪い部下ばかりだ」と言われている。

就業時間外の付き合いを強要されることがある。

「パートさん」「アルバイトさん」「派遣さん」と雇用形態で呼ばれた。

「明日から来なくてよい」と言われたことがある。

 

あなたはいくつチェックがつきましたか?これらに思い当たることがあればそれがパワーハラスメントです。

 

パワーハラスメントの定義は次の通りです。

「職場などにおいて、権力関係にある者が、本来の業務の範囲を超えた権力を行使し、人としての尊厳・人格を侵害させる言動を継続的に行い、就業者の働く環境を悪化させたり、雇用不安を与えること。」(被害の感じ方には個人差がある。あなたが被害を感じたらそれはパワーハラスメントです。)

 

ハラスメントには、

・セクシュアルハラスメント ・パワーハラスメント ・アカデミックハラスメント ・モラルハラスメント ・スクールハラスメント ・ドメスティクハラスメント(DV) ・デートハラスメント ・いじめ 等があります。

 

この中で、法律になっているのは「セクシュアルハラスメント」だけです。その法律は2007年4月からの改正男女雇用機会均等法です。

セクシュアルハラスメントの主な改正の内容は以下のようなものです。

・セクシュアルハラスメント体躯として雇用管理上必要な措置を講ずることを事業主に義務付けたこと。

・事業主と労働者間の紛争について、調停など紛争解決援助の対象に追加。

・是正勧告に応じない場合の企業名公表。

・報告徴収に応じない又は虚偽の報告をした場合、企業は過料(20万円以下)を支払う。

・男性に対するセクシュアルハラスメントも対象。

 

今日は、パワーハラスメントなので、セクシャルハラスメントはここまでにします。

 

一つでもにチェックの付いた人。

 

パワーハラスメントを受けたとき、あなたは何をなすべきでしょうか。

記録する・いつ ・どこで ・誰から ・何があったのか ・目撃者はいるのか

あなたはどのように対応したいのか考えましょう。謝罪させたいのか、問題としたいのか。

職場の窓口、弁護士、公的機関、カウンセラーなどに相談する。

 

では、があり、このような状況が続き、眠れない、食欲がない、胃痛がする、頭痛がする、無口になる、意欲が湧かない等の状態が続いたときは、「職場における心理的負荷評価表」をしてみましょう。これはネットで検索できます。このような状況が2週間続いたら、専門医に相談した方がいいそうです。

また<鬱>かどうかを診断するシートも出ています。「うつ診断シート」と検索すると出てきます。

 

 

原因が職場にあって、不幸にも<鬱>と診断されたら、直ちに労災認定の申請をしましょう。従来、これがなかなか認定されませんでした。しかし、200826日付け厚労省労働基準局労災補償部補償課長名で、「上司のいじめによる精神障害等の業務以外の認定について」が出されました。従来、労災として認定されるのは余りにも厳しい関門で、「上司からのいじめ」は労災認定の対象外だったのですが、この通達により上司のいじめは労災認定の条件になりました。これも検索すれば出てきます。

 

でも大事なことは

このような状況になる前に、日頃のあなたはストレスを感じるとどのような症状になるかを知ることが大切です。

眠れない、食欲がない、胃痛がする、頭痛がする、無口になる、意欲が湧かない

こういう自分の症状を知っておくと、ストレスなのか、単に風邪なのかを判断することができます。

 

次回は、この対処法を学んできますので、その報告をします。

1115()「わたしは悪くない!!〜ハラスメントへの対処法を考えよう」講師フェミニスト・カウンセラーの周藤由美子さん

最後が

1129()「日本にもハラスメント規正法を!〜ヨーロッパの先進的取り組みに学ぶ」講師弁護士大橋さゆりさん

 

どちらも大阪のドーンセンター 時間は午後1時半から4時半まで。

です。

では今日はここまで。

タイガー魔法瓶派遣社員解雇問題のその後と卒業生

青空に誘われて本を買いに出かけました。

途中で大津高校を卒業して10年になる卒業生にばったり会いました。あの人、この人の名前を出しながら近況を伝えあいましたが、結構同級生同士で結婚しているのですね。

う〜ん、長い付き合いになりますね。

 

さて、今日も私自身の見聞がありませんので、臨場感あふるる報告は書けません。書く内容がないし、「職務評価を大津でしませんか」の呼びかけにもその後誰からも返事がないので、「ブログを続けるかどうしょうかなぁ」ってちょっとへこんで歩いていたのです。

 

ばったり出会った卒業生は「先生、ブログ見ています。でも今は働いていないから、コメントをするとかの資格がないと思ってます。派遣で働いていたとき、正社員と同じ仕事をしていたのに、待遇が違ったから悔しい思いをしました」と言ってました。「ありがとう。またブログを続ける元気が出てきました」

 

さて、今日のブログは新聞から拝借です。

以前「タイガー魔法瓶」で働いていた派遣女性社員が「正規雇用を会社に求めたところ解雇されたことを書きました。(2007.05.06)

その後の経過が出ていましたのでお知らせします。

 

≪タイガー魔法瓶、派遣労組と団交拒否は不当大阪府労委≫

「タイガー魔法瓶」(大阪府門真市)で請負や派遣労働者として働いた30代女性の直接雇用を求め、派遣労働者の女性が所属する個人加盟の北河内合同労組(地域労組)が申し入れた団体交渉を同社が拒否したのは不当として、大阪府労働委員会(府労委)は15日、交渉に応じるよう命令したことを明らかにした。女性が大阪労働局に違法行為を申告し、組合が交渉を申し入れた直後に同社が派遣契約を解除したことを、府労委は女性への報復行為と厳しく批判した。

 労働者派遣法は、期間が3年を超える場合は直接雇用を申し込むよう企業に義務付けている。

 

女性は06年10月、01年から実質的に5年にわたり派遣労働者として働かされているのは違法として、大阪労働局に申告。

 

命令書などによると、女性は請負会社の従業員として、「開発(実験)補助」の名目で2001年から同社で勤務。04年から派遣労働者となったが、長年働いても同社に直接雇用されないことを不審に思い、同労組に相談。女性が加入した労組も団体交渉を申し入れたが同社が拒否。労働局は06年11月、雇用を前提に派遣契約を解除するよう是正指導。だが同社は契約を解除しただけで、雇用は拒否。団体交渉の申し入れも無視した。

06年11月に派遣会社との契約を解除し女性は失業した。

 

府労働委は、同社が商談会の出張など「開発(実験)補助」の範囲外の業務も女性に命じており、社員と同様に扱っていたと認定。同社が派遣契約を一方的に解除し、団体交渉に応じないのは不当と判断した。 

 

タイガー魔法瓶広報室は「どう対応するかは検討中。係争中でもありコメントは差し控えたい」としている。

20081015  読売新聞と毎日新聞の抜粋)

 

労働者が勇気を出して会社に意見を言った。でも相手にされない。1人では団体交渉はできないから、地域労組に加入して、その労働組合を通じて団体交渉を会社側に申し出た。まず非正規の労働者はその会社の労働組合に入れてもらえないから、個人加入の地域労組に入ることになります。これらはすべて法律で保障されていることです。しかし、会社は団交を拒否した。

 

まあ団交をしたからと言って、このブログに何度も登場する名古屋銀行のパート女性のように、全く話のかみ合わないことの方が多いのですけれどね。でもまず土俵の上に乗るべきでしょう。権威ある?その労働委員会の命令を「どう対応するかは検討中」という会社側のコメントです。労働者は全く人権を守られていませんね。

 

「労使は対等です」などと絵空事を言った経営者を厚労省の労働政策審議会で見ましたが、ホントこの発言をした経営者の会社で働いてみたいね。

 

次回は多分26日くらいに「パワーハラスメント」の報告ができると思います。

今日も洗濯物がよく乾くでしょう。では今日はここまで。

「職務の内容が同じ」は誰が判断するのか&職務評価をやってみよう。

「職務評価をやってみよう(詳しくは文の後半を読んでください。)

 

よく降りましたね。急に寒くなった夜、薄い布団のまま寝ていてどうやら風邪を引いたらしいです。

本格的な風邪にしないために、人混みへの外出と会話を控えています。

(両方とも無理だって?)

 

というわけで今日は東レ派遣社員のセクシュアルハラスメントの裁判傍聴へ行くつもりだったのですが、断念しました。

傍聴人を会社側は動員しているようなので、原告側も負けないように応援団を繰り出さなければいけないのですが、残念ながら京都のユニオンの応援団ばかりです。

私の情報網が狭いのかもしれませんが、大阪や京都が建物や人間の数だけでなく、こういう労働者側の支援体制が充実?していることに、やはり滋賀県だわと思ってしまいます。

 

湖南市などには日系ブラジル人が大勢働いておられますが、この人たちの労働相談は兵庫県まで行っておられると聞きました。

 

「日教組が戦後教育をダメにした」「日本は単一民族」「成田空港はゴネ得。これも戦後教育が悪い」と言って辞めた大臣がいましたが、この方、東大卒業後、現在の財務省(当時の大蔵省)から議員になった典型的なエリートコースを歩んできた人なのですね。

哲学者の鶴見俊輔さんはいつも「東大を潰さなければ」と仰います。ヨーロッパやアメリカに追いつくために明治、日本は急速に改革を推し進めました。それは上意下達の方法で進められ、その先頭には官僚がいました。それから約150年近く、民主主義を標榜している日本は、官僚国家とも呼ばれたりします。

鶴見さんの主旨は、このブログの暉峻淑子さんの言葉とも重なります。(200734日参照)

 

というわけで(どこを受けて文言か)外出を控え静かに暮らしている私は、見聞録を書くネタがありません。

 

前回にも書いたように、何らパート労働者の側に立たないパート労働法の不備を、名古屋銀行の在職29年目に入った坂さんと、国会議員と厚労省へ言いに行ったことは前回書きました。

 

「係長の仕事と私の仕事の価値は同じです」と証明するのは、誰なのかという問題です。

名古屋銀行の交渉では、いくら坂さんが「これだけの責任ある仕事をしているのだ」と言っても、銀行側が「パートは補助です」と言えばそこで交渉は終ってしまいます。それを誰が証明するのかということです。

 

厚労省が出した最新の「パートタイム労働法」の概要にも、やはり誰が判断するのか書いてありません。(以下抜粋です。)

 

 

「職務の内容が同じ」かどうか

1.職種を比較  例:営業職、販売職、事務職

 

2.従事している業務のうち中核的業務で比較

 例:パート…接客、レジ、品出し、清掃

   正社員…接客、レジ、品出し、クレーム処理、発注

「中核的業務」とは、ある労働者に与えられた業務に伴う個々の業務のうち、その職務を代表する中核的なものを指し、与えられた職務に不可欠な業務、業務の成果が事業所の業務や評価に大きな影響を与える業務、労働者の職務全体に占める時間・頻度において割合が大きい業務という基準に従って総合的に判断します。

 

3.責任の程度を比較

 

さて誰が判断するのでしょうか。

この概要の最後に「紛争解決援助の解決例」があります。

 

事例1

パートタイム労働者Aが勤務する事業所では、正社員への転換制度が設けられていますが、要件が「正社員としての能力がある者」とあいまいなものであり、制度が設けられて○年が経過した現在も、未だにパートタイム労働者から正社員に登用された者は一人もいません。Aは、実効性のある転換制度にしてもらいたいと、事業主に主張しましたが、事業主は法違反ではないとの主張を繰り返すばかりで対応してくれません。そこで、Aは労働局長から具体的なアドバイスをしてもらいたいと第21条に基づく都道府県労働局長の援助の申出を行いました。

 

解決策

申出に基づき、パートタイム労働者、事業主双方に事情聴取を行ったうえで、労働局長から実効性のある転換制度について具体的な制度を助言したところ、双方が納得し、転換試験を行いその結果に基づき登用するという新しい転換制度が導入され、紛争の解決が図られました。

 

事例2

パートタイム労働者Bは、パートタイム労働者であることを理由に解雇されましたが、解雇前の職務内容は正社員と同じであり、人材活用の仕組み・運用なども正社員と同じで、契約期間も定められていませんでした。元の職場への復職は望みませんが、違法な解雇に対する金銭補償を求めたいと第22条に基づく調停の申請がありました。

 

解決策

調停会議において、それぞれの主張を聴取し、争点は、「パートタイム労働者であることを理由とする解雇であるか」という点で整理され、同僚のパートタイム労働者にも意見をききながら事実関係を確認し、調停会議としては、「事業主は解雇前半年分の賃金額を支払うこと」とする調停案を提示して、双方が調停案を受諾することにより、紛争の解決が図られました。

 (解決策を読む限り、Bさんは正社員と認められていません。条件が揃っているにも関わらず、パート労働者として解雇とあります。)

 

会社へ不服を言った労働者は、最終的にはその会社のある労働局へ行かなければならないということははっきりしています。

 

制度の不備を嘆いていても仕方がない。「そう、法律は使ってなんぼのもん」なのです。思い切って労働局へ行こう。

(とてもこんなこと言えません。これは厚労省の担当官が言うセリフ。どれだけの時間と勇気が要ることでしょう。その前に解雇が待っていますよね。坂さんが銀行側と何回も待遇改善について交渉できたのは、彼女に信念があること。彼女を支える地域ユニオンの仲間がいることです。銀行側は坂さんを辞めさせたがっているでしょう。でも坂さんは労災認定を受けている人なのです。労災中は解雇できません。でもどうもこの労災も今、切られそうなのです。まだ直っていないのに。)

 

一度自分の職務評価をやってみませんか。厚労省のこんなどうにでも解釈できる「判断基準」ではなく、きちっと数字で出しましょう。

この方法はEUやカナダでは一般的な方法なのです。

そこでお知らせです。

 

≪職務評価入門講座≫

日時:20081023()、夕方6時半から

場所:京都ひと・まち交流館(河原町通り5条下がる東側)

事前予約なし。資料代として2〜300円。

 

平日の夕方、「とても外出できないわ」というあなた。

大津でもやりましょう。

前回のブログで宣伝しました。ただ今申込者1名。

 

この職務評価は、何人かでワイワイいいながらやった方が楽しいし、自分の仕事を客観的に見ることにも繋がるのです。

場所は県庁の近く、駐車場あり(23台無料)

土曜日の昼からを予定していますが、日はまだ決まっていません。なぜなら、まだ1名の申し込みだからです。

講師は勿論私です。顔を見たい人は是非参加してください。

参加する人はコメント欄にその旨とアドレスを書いてください。

コメント・アドレスは、あなたの許可がないかぎり公表しません。

参加を待っています。

では今日はここまで。

コメントは直接公表されることはありません。 コメントの最後に、公表の可否を書いてください。
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