嶋川センセの知っ得社会科ー女性のためのお仕事相談室ー

女性が働き続ける上での様々な情報を提供し、また仕事上の様々な問題を共に考えます。

2010年09月

CEDAW委員シモノビッチさんの講演&菅・小沢両氏への公開質問状&村木さんの無罪判決感想

近所で二軒同時の新築工事が始まって、騒々しいことこの上なし。

窓を開けばうるさいし、閉めれば暑いしで、昨日は思い立って伊吹山へ行ってきました。
台風の余波か、頂上はガスがかかり気温は
23度。人影もまばらでした。


伊吹山       
       ススキ


       お花畑                                                            

今晩9時のNHKのトップニュースは、厚労省の村木局長の無罪判決でした。村木さんが逮捕されたと聞いたときの友人の反応は「村木さんはめられたな!」というものでした。誰に何のためにはめられたのか、そんな高尚な話ではなく、「東大を中心とする官僚仲間にはめられた」という低次元の推理でしたが、案外当たっているかも。

村木さんは以前、
厚生労働省雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課長であったので、陳情等で出会っている人は、彼女の人柄から即座にこのような反応をしたのです。村木さんは高知大学出身です。官僚になるためには、国家1種公務員試験に合格しなければなりません。合格したから即採用かというとそうではなく、採用候補者名簿に登載されます。例えば100人必要なら、100人以上登載します。そこから順次採用していきます。順次というのは、成績順かと考えるのは素人考えです。最も大きな要素は出身大学です。
勿論、東大が一番、次が京大だった記憶しています。これは以前、福岡大学の教授が、データーを示して、ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク(WWN)のメンバーに説明されていたのでよく覚えています。多分、以前のこのブログにも書いてある筈です。だから、先輩官僚のいない地方の大学から、必死に勉強して合格しても採用には至らないということです。数字が如実に語っていました。「はめられた」という感想にはこのような背景があったのです。

 

地方大学出身でありながら、同期のトップで局長になった女性。こんな瑣末な事件と自分の将来を天秤にかけるでしょうか。用心深く、裏の裏まで考えて今日の地位を築き上げてきた人でしょう。政治的陰謀の臭いもするかな?ホント、分からない事件です。

 

さて前回、女性差別撤廃委員会(CEDAW)シモノビッチ委員の講演を書きました。週刊金曜日に記事が出ていたので一部紹介します。CEDAWが日本政府へいくつかの勧告を出しています。詳細は、前回のブログにリンクしてあるアジア女性資料センターをご覧ください。

シモノビッチさんが、特に強調されたのが、条約を批准していることについての重要性でした。日本は条約を批准していますが、その条約に違反したときに、CEDAWに訴えることの出来る選択議定書はまだ批准していません。

1985年に女性差別撤廃条約条約を批准するために、国籍法を改正して父系血統主義から父母両系主義にし、男女雇用機会均等法を作り、高校家庭科が男女共修になりました。大津商業高校に勤務していたとき、当時の女生徒から「なんで男子は体育で、女子は家庭なん?女は体を鍛えなくてもいいのん?」と聞かれた記憶があります。育児休業法も制定されましたが、まだまだ整備されていない法律があります。

シモノビッチさんは、「
再婚禁止期間、婚姻適齢、夫婦同氏強制など、日本の民法にあるような差別的な内容は他の国ではもう見られない。なぜもっと早く対応がなされなかったのかと思う」と語り、「女性差別撤廃条約が単なる宣言のように思われているのは問題。憲法
98条の規定通り、条約は国内法の一部」と話されたそうです。(引用:週刊金曜日910日号)

 

憲法982項:日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする


情けない。憲法まで出して諭される。外圧に弱い日本は、なぜかこれら民法改正に関しての外圧には強気なんです。

 

そこでタイムリーなことをWWNがやってのけてくれました。前回書いたシモノビッチさんの講演会で、もう一人のゲスト、日本のCEDAW委員である林陽子さんが提案されました。それは、実質、首相の座を争う民主党代表選挙に出馬している菅さんと小沢さんに、CEDAWからの勧告について、どう取り組むのか質問してはどうかというものでした。即実行に移され、9日に両事務所から回答がありました。

WWNにリンクしますので、読んでください。

首相候補に働く女性からの公開質問状! WWN - September 6th, 2010

菅さんからの回答はこちら

小沢さんからの回答はこちら

 

では今日はここまで

CEDAW委員の講演を聞きました&TVを見て、改めて職務評価を考えました。

この酷暑の昼間、大阪へ行きました。TVで37度と言ってましたから、実際はもっと暑かったということです。どこもかしこも冷房ガンガンですが、こう暑いと「環境破壊」の言葉に後ろめたさは感じなくなります。先日JRの車内放送で「ただ今、冷房を最高にしていますが、暑く感じられる方は、他の車両が涼しい場合もあるので、お移りください」と言ってました。長年、JRを利用していますが、こんな車内放送は初めて聞きました。


さて、大阪へは、講演を聞きに行ったのです。

国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)の委員、シモノビッチさんが日本の女性団体の招きで来日されています。日本政府は、CEDAWから勧告を受けています。以下のサイトに旨くまとめたものが載っています。
http://ajwrc.org/jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=486

このことを、日本政府の取組みを審査された委員から直接聞くための講演でした。

やはり講演でも、「同一価値労働同一賃金」「職務評価」の言葉が出てきました。


話が飛びますが、日曜日、夜
9時からNHK総合で「灼熱のアジア」を放映しています。

第二回目(829)は中東が舞台でした。湾岸諸国は世界トップの石油産出国でありながら、早や次のエネルギーに転換し始めている。液化天然ガスで世界の主導権を握ったのがカタール。そのカタールで、プラントをフランスと受注した日本の千代田化工という企業の日本人労働者の様子を描いていました。インフラを担当するフランスは工事が大幅に遅れています。共同受注ながら、千代田化工が責任企業です。プラント完成の期日を守らなければ、次の受注はないかもしれない。韓国や中国の追い上げが迫っているからです。フランスが分担した電気供給を待っていられない千代田化工の責任者のストレスたるや!と思う場面が続きます。


同一価値労働同一賃金の実現するために、職務評価という手法を使うことは今まで耳タコ?ブログだから目タコかぁ?ほど繰り返して書いてきました。
職務評価は4つの項目で仕事の価値を測ります。その一つに「
責任」という項目があります。

千代田化工は最終的に「失敗したら責任を取ります」と言って、試運転を緊急用電源で実施することを決断します。注文主のカタールの企業は「前例がない。失敗する」と大反対!おいおい!当事者のフランスの責任はどうなのよと思うのですが、沈黙のフランス。


千代田化工が失敗したら、損失は計り知れないし、次回からの受注はないだろうし、うわさは世界を駆け巡るでしょう。

千代田化工の責任者の責任の点数は何点だろうか?この責任者と、実際に現場で働く労働者とで、職務評価って成立するのだろうかと職務評価に懐疑的になりつつ見てました。


そして結論。現場労働者の仕事の価値も相当なものだけれど、TVで苦悩するプラント責任者は、気温50度の工事現場でプラントを完成させていく現場労働者の仕事の価値とを比較するのではなく、社長とするべきだと。社長とだったら、彼の仕事の価値は高く、しかし、賃金は社長よりずっと少ないだろうから。


仮に、ある職場が正社員と非正規との職務評価をしたとします。そのとき、最も抵抗の大きいのが、正社員の男性でしょう。民間に勤めている卒業生からもよく聞きます。上司になるのは必ずしも有能でなく、男性間で受けのよい人。そういうコネを持たない女性は、余程頑張らないと昇進できないと。

 

職務評価における最大抵抗勢力に変化が起こるかもしれません。詳しくは「続を読む」に入れておきます。「非正規職員へ正規職員の賃金を回そう!」との記事です。
(非正規に賃金をアップ!の陰には、別な思惑も働いている感もしますし、楽観はできません。)


職務評価とか、同一価値労働同一賃金の言葉が、幹部労働者から出てくるようになっただけでもマシとするかというのが日本の現状ですね。CEDAWの勧告とはまだまだ大きなズレがありますが…。

今日はここまで。

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