嶋川センセの知っ得社会科ー女性のためのお仕事相談室ー

女性が働き続ける上での様々な情報を提供し、また仕事上の様々な問題を共に考えます。

2011年01月

年始からの風邪がいまだに治りません。「今年の冬は寒いから長引きますよ」と医者に言われました。その通りで、すっきりしない日々を送っています。早や一月も終わりに近づいてきました。やれやれ、今年も計画倒れに終わりそうな予感がします。


ニュース等で、気になったことを日々書き溜め、ブログを更新するための努力をしているつもりなんですが、同志社大学の浜さんの講演内容に関することが常に頭にあって、その課題が、前回書いたように「僕富論から君富論に本当に移行することができるのか」という超難しい問題なので、気負いすぎてなかなかまとめることができず、更新が遅れています。
(今年も言い訳ばかりだにゃ〜!)
という訳で、今回も課題には向き合わず、何点か。


豊中女性センターの初代館長であった三井マリ子さんの最高裁判決が出ました。この事件は、豊中市の保守系議員や職員が画策して、三井さんから館長職を奪った事件です。大阪高裁判決は三井さんの勝利でした。この高裁判決に不満な雇い主である豊中市が最高裁に控訴していました。そして
2011124日、最高裁はこの豊中市の控訴を認めず、三井さんが勝訴した大阪高裁の判決が確定したのです。三井さんの裁判の内容は、2009531日と201042日のブログを見てください。201042日のブログには、大阪高裁の判決の内容が書いてあります。特に重要なのは、「人格権の侵害」です。


今、私が支援している龍谷大学助手雇い止め裁判の原告も「人格権の侵害」を受けたと言えます。まず「解雇」があって、その理由を後から引っ付けた感がするからです。助手の一人や二人の解雇、それがどれだけ彼らの人生を狂わしていくか、教授たちには思い至らないようです。まるで有期雇用の助手には人権がないようです。


児童養護施設の職員数を約
30年ぶりに見直すというニュースを各社が報道しています。ネットで検索した限り、信濃毎日新聞が丁寧に報道してあります。増員は正規職員としての採用だとありますが、子どもに寄り添い共に生活する仕事です。多分、職務評価でも高い点数が出るでしょう。報道の記述についてですが、大手の新聞社は「子ども一人当たりの居住面積は3.3㎡」ですが、信濃毎日は2畳と書いてあります。この方が分かり易いですね。ちょっとした気配りですが学びたいです。こういう精神が、マスコミのリーダーである朝日新聞にも欲しいですね。前回も「オピニオンに登場する識者の男女比を公平に」と要望したと書きましたが今日現在、全く無視されています一回目は間髪いれず返事が来たのですが…。もう購読止めようかと真面目に考えています。

ついに小学校の教員が、児童の親を裁判に訴えました。幸いにも私が在職中はモンスターペアレンツなる保護者にはお目にかかりませんでした(高校生なら当然だよね)。朝日新聞にとっては、私も煩いモンスター読者に映っているのかもしれません。


消費税が上がるようですね。巷の声も賛否ありますが、税金を託するに値する政府かどうかが大切だと思います。法人税は下がります。日本の法人税は高いとマスコミは書きたてていますが、本当なのでしょうか。ちょっと古いのですが、
200734日のこのブログに、埼玉大学名誉教授の暉峻淑子さんの話を書いています。暉峻さんは「日本の法人税は様々な優遇政策があるので高くない」と言っています。でも、マスコミは「高い」の大合唱。ところが、こんな記事を見つけました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-06-24/2010062401_01_1.html

さらに、法人税だけでない、企業が儲けている仕組みを朝日新聞で見つけました。(購読止めようかと思っているだけに悔しい)

中央大学名誉教授富岡幸雄さんは、『巨額の代替財源見逃すな』(2011119日「オピニオン」)で、以下のように書いています。


現行の法人税制では、企業が他社の株式を持った場合、受取配当金は課税益金に算入しないでもよい、とする措置が設けられている。〜中略〜この「法人間配当無税」は、多くの他社の株式を持ち、巨額の配当金を受け取る大企業にとっては、巨大な優遇税制になっている。〜中略〜企業が受け取る配当金は次第に膨らんでいる。国税庁の資料をもとにした試算では、過去
6年間の合計額は457966億円に達している。〜中略〜巨大企業(資本金10億円以上)分は課税対象にすべきで、国ベースの法人税だけで実に、83700億円の財源を失っていると推定できる。〜中略〜単年度でも2兆円近い増収額を計上できることになる。


そうなんです。こういうことを知りたかったのです。先進国の中で、日本は特に法人税が高いとマスコミは報道しているだから、どういう優遇措置があり、実際の法人税は何%になるのかを各国の例と共に報道すべきです。
菅首相は「法人税を下げる代わりに、雇用を増やすように企業に求める」と述べていますが、そんなこと信じられますか?あれだけ「派遣切り」を初めとして、解雇の連発をし、人格権を侵害している企業が…。その分、確実に消費税は上がりますね。

では、きょうはここまで。

あけましておめでとうございます。

今年も細々と続ける所存です。時々読んで、たまにはコメントをください。


今日は証券取引所の大発会でした。夕刊には大阪証券取引所の様子が載っています。いつも不思議に思うのですが、前に陣取る女性たちは全員振袖姿なんです。この着物とか着付けとかの資金は支払われているのでしょうか、まさか彼女たち、派遣とか契約とかの有期雇用ではないでしょうね。もし、何ら対価が支払われていないのなら、振袖姿はせめて正社員だけにしてください。それでも問題はありますが…。誰か知っていれば教えてください。


大発会 朝日新聞(2011.01.04)



今回の内容は、昨年
(20101123日のブログ)からの持ち越し宿題「浜矩子さん講演の続き」です。
浜さんの講演からは、今や制御できないモンスターになってしまった経済活動がひしひしと伝わってきました。しかし、このモンスターを作り上げたのは人間なのだから、コントロールできないことはないとの内容も伝わってきました。(浜さんはモンスターという言葉は使っていませんが、浜さんの著書『グローバル恐慌』岩波新書に、モンスター化した経済活動が出ています)

世界の経済を牽引してきたアメリカは、リーマンショックという庶民にはさっぱり理解できない「サブプライム問題」が原因で、アメリカ大手投資銀行リーマン社が倒産したことをきっかけに株価が暴落しました。なぜこんなことが起こったのか?(話せば長い〜)。アメリカは1929年の世界大恐慌の反省から、銀行と証券業務をはっきりと区別しました。しかし、アメリカは1999年、規制が強かった金融部門を緩和しました。規制緩和です。一つの金融機関が預貯金も取り扱い、証券売買や投資信託も販売できるようにしたのです。(日本も同じでは?)

規制を緩和すればプラス・マイナス両面の結果が生じます。庶民である私には、日本の規制緩和は派遣切りのように、労働者が使い捨てにされたマイナス面しか見えてきません。規制緩和でタクシーも一杯増えました。客を取り合う結果、運転手の賃金は大幅に下がりました。でもこの規制緩和でしっかり儲けた人もいます。タクシーのレンタル企業です。この最大企業のトップは、規制緩和の先頭に立つ人です。以前のブログに書いてあります。

アメリカでも、リーマンショックに至るまでに、巨額の利益を得た金融人がいました。アメリカは、なんとか経済を制御しようと不良債権の政府買取とか、資本注入とかを考え出しますが、それぞれの立ち位置で主張が異なり、しかし日々の経済活動はストップする訳にも行かず、アメリカに端を発した恐慌は、グローバル恐慌に変身してしまいました。

モンスターを制御する方法を、浜さんは「僕富論」から「君富論」で説きます。私流に解釈すれば、「あなたの物は私の物」から「私の物はあなたの物」に考え方を変えることですね。
浜さんは、フランスの啓蒙主義の代表者、ヴォルテールの『私は君の意見に不賛成だ。しかし、君がそれをいう権利は、生命をかけて守って見せる。』(「S・G・タレンタイア」による部分翻訳)を引用して、君富論を説明します。さらに続けて「これは、私と考え方の全く異なる新自由主義経済を主張する竹中平蔵のために死ねるということに言い換えられます」と。

「『僕、私』の主張から『君、あなた』に考え方を変えること」との説には、「そうか」となんとなく納得してしまったのですが、竹中平蔵という具体的な名前を聞いた途端、やはり私は『君富論』の立場には立てないと思いました。なんで労働者を使い捨てして平気な経営者側を擁護するような人に味方せにゃいけんのかぁ!

次回は、浜さんの君富論とは具体的にどういうことなのかと私の考えを。新年早々、駄文に最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。では今日はここまで。

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