嶋川センセの知っ得社会科ー女性のためのお仕事相談室ー

女性が働き続ける上での様々な情報を提供し、また仕事上の様々な問題を共に考えます。

2012年07月

前回のブログで紹介した「関西電力本社前の≪原発再稼働反対≫の集会、結局参加しませんでした。最大の理由は「暑さ」です。次は「虚しさ」でした。何番目であっても、言訳には変わりませんが…。
代々木公園であった≪さよなら原発!10万人集会≫での暑さが脱力感に繋がっている感じです(喩ですが)。それを裏付けるような今朝の朝日の記事です。現在は民主党で、以前国会の質問で「総理、総理」と連呼した人、元社民党議員だった辻元清美さんが<再生日本政治>で、以下のことを語っています。原発関係だけを取り出しても、

官邸側から『デモの参加者は減っていくから』との声も聞こえてくる。

野田さんは、民自公3党で合意するのにエネルギーを使い果たし、国民との合意にかけるエネルギーがなくなっているようだ。

家父長的に振る舞う統治はもはや通用せず、国民と一緒に悩み、考えるプロセスが求められる。野田さんは既得権益の代表者としか会っていないように見える。


毎金曜日の官邸前の集会。今日の集会・デモも数万人が集まったと報道されています。「再稼働反対」の主語は「関電の大飯原発」なのに…。参加された方々に感謝します。国会前の状況がこのサイトで見ることができます。
ttp://ustre.am/HWgM
「そのうち飽きて集会止めるだろう」の政治家の意識にお仕置きするには選挙で落とすしかありません。ところが、投票したい政党がないに等しい。ますます国民不在のガラパゴス日本です。原発に関しても、人々の声が音としてしか届かないように、労働者の声も「使い捨て雑巾の絞り水滴の音」のように思われてるのかも。厚生労働省の労働は「労働者の労働でしょう?これなら、厚生政界省と改名すれば!」
で、これからは労働に関することです。

725日に衆議院厚生労働委員会で採決され、参議院の審議待ちであった『労働契約改正案』が、7319001200に審議入りとなり、参議院でも同日、採決が行われる見込みとのことです。この法律の問題点は、以下です。参考にしたのは、大阪市立大学根本到教授が第3回公務員制度改革検討委員会(2012.05.13)での報告です。詳細は以下のサイトで読むことができます。

http://www.jilg.jp/iservice/page/2012062209211.html

契約期間が5年を超えたら労働者は無期転換の権限を持つ。

無期になっても、「従前と同一の労働条件」としている。

クーリング期間(6か月)をはさめば、通産する期間がいったんゼロとなり、有期労働契約を続けられる。


その解説です。

5年たって労働者が「無期にして下さい」と申し込めば、使用者は承諾したものとみなす」→労働者が申し込まなければ無期契約にはならない→労働者に申し込ませないようにする。
有期と無期の労働条件が異なる場合(無期とは正規のことになるから。異なっているのが当たり前)、無期に転換したら、正規の労働条件になるのが当然と思うが、この法律は「今まで締結した労働契約の内容と同一の労働条件にする」というもの。即ち、法律の力で、正規の人の労働条件にするとは限らないという定めをしている。
有期の契約を更新して、それが5年を超えると無期転換への申し出権が発生するが、空白期間を置くと、またゼロに戻り、同じ職場で継続したことにはならない。

で、早速これを先取りする企業が現れました。以下がその概略です。


喫茶店「ベローチェ」などの運営会社が、全店舗のアルバイト従業員約5,000人に対し雇用契約の上限期間を通算4年までとする制度の運用を始めた。〜中略〜3月下旬、千葉市の中心街にある「カフェ・ベローチェ千葉店」で働く20歳代の女性アルバイト店員は休憩時間中、居合わせた店長からこう告げられた。「アルバイトさんの契約更新に上限ができるらしいです。4年を超えると、来年3月で更新できなくなります」「クビになるということですか」女性が確認すると、店長は「そうみたいです。来年は大変なことになる」とそっけなく答えた。会社側の説明に納得できない女性ら3人が翌月、「首都圏青年ユニオン」に加入。5月末の団体交渉で「上限4年」制度の撤回を求めたが、会社側は「検討する」と回答しつつ、ほかのアルバイト全員に対し「通算4年間の勤務で満了とします」と明記した契約書に順次、サインを求めた。〜中略〜こうした会社の対応についてユニオンの河添誠書記長は「労働契約法改正の動きの影響がある」と指摘する。国会では、パートや契約社員など有期雇用で働く人が同じ職場で5年を超えると、無期雇用への転換権が与えられる「労働契約法の一部改正法案」が提出されている。労働界からは、「法案が成立すれば、企業が無期化を回避するために5年の手前で雇い止めが横行する」との懸念が出ているが、「先取りした動きだ」(河添氏)とみる。「連合通信・隔日版」2012.07.14

この法律の問題点はまだあります。続きは次回に。では今日はここまで

暑い!暑い!暑い!

いろんな納得のできないことがらに、ますます暑い!一服の清涼感のある出来ごとを、日本に住む人々は求めています。それの最大のことは「原発を止める」ことでしょう。福井の原発銀座も石川の志賀原発も活断層の危険な上に建っていることも、明らかにされています(以前から指摘されていたことですが)。


7
月16日にあった「さよなら原発!10万人集会」に参加してきました。主催者発表で17万人。晴天、会場の代々木公園サッカー競技場は全く日影なし。長袖シャツを着て、首にはタオル、氷の入った魔法瓶の水筒、帽子と完全なる熱中症対策をほどこして臨みました。男女賃金差別の活動で知り合った女性たちがいるであろう「商社9条の会」の幟旗を探すも発見できず、さらに携帯で連絡を取り合っていた友人と音信不通に。何度も送信している間に、電池残量が赤に。焦りまくりましたが、覚悟を決めて一人で参加することにしました。集会の様子http://www.ourplanet-tv.org/で見てください。
「新幹線代を使って、時間とお金のある人やねぇ」と思われるでしょう。私もなんでわざわざ東京くんだりまでと、と思わなくはないのですが、それは日本が中央集権国家だからです。各地で「反原発」の集会が行われています。関西なら各地にある関西電力の会社前で、関西電力大阪本社前でも集会は行われています。7月27日(金) に≪関電あかんでん!! 一万人の包囲アクション
関西電力本店付近 (
map)もあるようです。しかし、まずマスコミは報道しない、あくまでも関電に対する抗議の域でしか受け取って貰えない。関電は廃炉にすれば、原発は巨額の負債になるから、絶対に関電が自ら原発を止めるとは言わない。決定できるのは政治だけ。だから今回は数で態度を表明すべきと考えて、東京へ行ったのです。折角行ったのですから、youtubuで見られるのは省いて、デモの話をします。

ようやく携帯が繋がって、友人とその仲間と4人で行動。原宿コースに参加しました。会場の代々木公園を出てすぐに、デモの列はストップ。たちまち団子状態に。炎天下に警備の警察官が大勢。「救急車の通る道を確保するために、端によってください」。「列幅を狭くしたら、進めない。炎天下でじっと待っている人たちのことを考えろ」。その内「後ろで誰か倒れた!」。「この制限、何とかならないのか。あなたたちは何を考えているのか」「仕事ですから。個人の考えは別です」と警官も汗だくだく。
原宿コースなので、表参道とかの高級ブランドの店が並ぶ道(歩道ではなく車道)をゆっくりと歩く。水分と木陰を求めて列からはずれる人、再び戻って来る人。ゆるやかに入れ替わって、今まで私が参加していたデモとは雰囲気が違い、ゆるい感じ。これなら途中からも入り易い。歩道橋にも沢山の人。手を振ったり、お手製のプラカードを掲げたり。途中で休憩している人たちが、喫茶店から「頑張って」と声をかける。デモの人も呼応してお互いに手を振りあう。解散地点に先に到達した人たちが、「号外が出たよ」と言いながら、デモの写真の載った号外を後方の人たちに見せに戻って来る。原宿コースでは、南無妙法蓮華経の幟の下、団扇太鼓を叩いての日蓮宗の僧侶たちと、全学連や各大学の旗の下、ラップ調で「止めようよ、原発」と歌う?学生たちがユニークでした。「反原発」を強く思い、それぞれのスタイルで緩やかに参加することが、持続に繋がると確信させられたデモでした。

追伸:今日の朝刊に2点、原発関係の記事がありました。やれやれ!です。

≪美浜原発2号機延長認可≫(今月25日に運転開始40年を迎えるが、今後10年は安全に運転できると経産省原子力安全・保安院が延長を認める)

≪大飯原発敷地内再調査副大臣「念を入れ」≫(敷地内の断層が活断層であることに対し、副大臣は「活断層ではないのだろうが、念を入れて安全のために再調査したい)

「続きを読む」に脱原発をめざす女たちの会の文章がありますので、併せて読んでください。

今回も原発ばかりです。労働界はとんでもない法律が通りそうです。正確に把握してお知らせねばあせっています。では今日はここまで。

続きを読む

梅雨とはいえよく降ります。大飯原発が再稼働しました。命とか環境とか未来とかで原発を考えていては理解できない構図です。安全性が怪しくて動かせない原発は多額の減価償却費と維持管理費だけを生み、赤字を膨らませる「不良債権」なのだから、財政赤字を膨らませたくない国と、貸し手責任を問われたくない金融機関の利害がからむ慶大教授金子勝さん京都新聞7月3日朝刊から抜粋)
まったく命とは別な、金儲けの考えの構図なのですね。
東電の株主総会でも、脱原発の提案は否決されました。投資家が反対したからです。これも一般人には理解できないことです。


朝日新聞
(73)の投書欄にこんなのが出ていました。福島県南相馬市に住む63歳の男性です。

要約すると以下です。

原発再稼働南相馬から助言」

≪大飯原発の再稼働について、南相馬市民として一言周辺住民にアドバイス≫

・線量計を購入するべし。(前日と違っているかだけを見るので精度は関係なし。間違っても行政が配布する積算線量計などに期待してはいけない)

・予備のガソリンは最低2缶買い置きし、車は毎夕満タンにするべし。

150km以上離れた避難場所を方向別に複数確保するべし。できれば走っておくべし。

・高齢者とペットのいる人には体育館は避難場所にはできないと知るべし。

・避難は一年以上と覚悟すべし。必要なものはすぐに持ち出せるようにし、家に置いたものは盗まれると覚悟すべし。

・原発から自宅方向と距離を正確に把握し、毎日朝夕の風向き、風速を確認すべし。

・原発作業員の友人を複数持ち、何かあったら情報が届く態勢をつくるべし。


「琵琶湖汚染するから原発反対!」のどの文章よりも説得力があります。原発事故下では、これが現実なのですね。


次に、男女賃金差別裁判の報告をします。

629日に金沢地裁であった裁判の傍聴に行ってきました。

訴訟内容は

≪男性と同一の仕事をしているのに女性だという理由で総合職にしないのは不当≫というもので、具体的な訴訟内容は以下です。

・コース別雇用管理制度導入後10年間の賃金格差額

・違法な時間外手当(時間当たり一律625)の差額分(2年間のみ。後は時効が成立)

・これら一切の慰謝料を求める。

・退職金の差額の賠償請求(定年退職後再雇用中)


原告は富山に住む本間啓子さんで、被告は金沢に本社のある東和工業
()です。

原告は、1987年に35歳で東和工業に事務職で入り、3年後に希望して設計職として設計部門に異動。その間、2級建築士の資格を取得。(設計部職員7人の内、女性は原告のみ。建築士の資格を持つのは他に設計部長のみ)。ところが、会社側は、「新賃金体系について」の通達で、総合職・一般職というコース別制度を発表。従前の男性、女性を読み替える。よって、原告は設計部門で男性全員総合職の中で、たった一人一般職となる。度々、会社のトップに「総合職にして」と訴えるが、会社側は「男性総合職、女性一般職という会社の決定が気に入らなかったら、どこか他を探してもらって結構」との対応であったため、納得できない原告はついに提訴に踏み切る。それが201111月。

裁判は、まだ書面のやり取りの段階ですが、会社側は、原告が裁判に必要な資料を会社に無断でコピーして提出したと、就業規則を盾に「懲戒処分」をかけてきています。日本の裁判は、原告側が証拠を提出しない限り、会社の違法性を問えません。資料を持たない原告個人は一体何を証拠として闘えばいいのか、会社側のいいがかりとしか取れない言い分です。

また、会社は、彼女の能力を判断する材料として、「技術の蓄積は、現場経験にあると考えます」と言い、原告が現場を知らないから、技術はないと言っています。これに対しても、原告は再三現場に行きたいと言っていましたが、全く無視され続けていました。研修の機会を与えず、蓄積がないとはよくもまあ言えたものですね。

原告のこれまでの悔しさ、察するに余りあります。「よく我慢したね。よく一人で裁判に踏み切ったね」が応援に駆け付けた
27人の気持ちでした。東京、大阪、富山、金沢、そして大津からの傍聴人は、傍聴席に座りきれないくらいでしたが、長椅子だったので、ぎゅうぎゅう詰に座りました。会社からは4人の管理職が来ていましたが、一人は座れず外で待機していました。今後も応援して行こうと、賃金差別裁判の元原告たちを中心として、ニューズレターを発行していくこと等、応援態勢も生まれました。私もその一員として、今後も報告していきます。

では、今日はここまで。

 

 

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