嶋川センセの知っ得社会科ー女性のためのお仕事相談室ー

女性が働き続ける上での様々な情報を提供し、また仕事上の様々な問題を共に考えます。

2013年01月

厚生労働省委託事業「パートタイム労働者雇用管理セミナー」に参加しました。受託したのは浜銀総合研究所です。浜銀なんて銀行あったかしらと検索したら、浜銀の本社は横浜銀行と同じビルでしたから、関連会社ということでしょうか。厚労省から委託された額は、これも検索しましたが分かりませんでした。

このブログで度々取り上げている「職務評価」のセミナーでした。全国9か所ほどで開催されています。

司会と受付は黒スーツの女性。「正社員ですか?」との問いに「違います」の返事でした。司会の女性は関西弁でしたから、当日だけのバイトでしょうか。でも、会話から学生アルバイトのようではありませんでした。

セミナーを受講した感想は、「職務評価を導入するのは難しいな」でした。会社から派遣された人事担当者らしき人もいましたが、どれだけの人が理解できたでしょうか。私の前の男性は開始直後からずっと眠っていて、休憩後姿が見えなくなりました。


さて、受講した内容ですが、以前、私は
30年間パートで銀行に務めた友人の職務評価を実施したことがあったので、このセミナー推奨の方法で果たして彼女の職務を計ることができるだろうかとずっと考えながら聞いていました。このときに使ったのはILOによる職務評価制度で、彼女と同じ部署の係長との仕事の価値(その仕事をしている人ではない)を計りました。点数は彼女の方が高く出ました。勿論、給料は係長の方が高い。
セミナー推奨の方法には、パート労働者には不利な項目があります。それは「活用係数」というものです。
ILOのにはこういうものはありません。この活用係数の説明をパンフレットから抜き出します。

≪もし、パート労働者と正社員が同じ職務に従事していても、「人材活用の仕組みや運用など」の違いからみて、パート労働者の賃金は正社員の80%に設定するのが適正であると考えれば、「活用係数」は80%になります。この「活用係数」の適正な水準は、各企業の事情によって異なります。「人材活用の仕組みや運用」などの現状を踏まえるとともに、合理的で従業員の納得が得られるものであるかを考慮して、活用係数を設定してください≫

「人材活用の仕組みや運用など」とは、パンフによると、

・時期外、休日労働、深夜労働等、労働時間の柔軟性の違い

・転居を伴う配転等、働く場所の柔軟性の違い

・職務や職種の変更等、従事する仕事の柔軟性の違い

です。
パート労働者で2の人は少ないでしょう。こういうのは最初の労働契約書で確認しますが、これを条件に、最初から活用係数が決められるとなると、なんのための「同一価値労働同一賃金」を目指す職務評価なのか分からなくなってしまいます。ここでは正社員の
80%と例示してありますが、世間の相場、各地域の最低賃金を目安にしているのが殆どではないでしょうか。活用係数のようなのを考慮して、パートの賃金を決めるという企業は少ないのではないかしら?
これでは、例え職務評価で、正社員と同じくらいの点数が出たとしても、活用係数なる経営者側の恣意でどうにでもなる係数が立ちはだかり、同一賃金には行き着かないように思いました。

では、次にどのような観点で仕事の価値を計るのか?です。


このセミナー推奨の職務評価方法は≪GEM Pay Survey System(GEMとは学習院大学 経済経営研究所のこと)のものを使っています。これのおおもとは外資系人材コンサルタントが編み出したもの。

項目は、全部で8個。
人材代替性
革新性
専門性
裁量性
対人関係の複雑さ
(部門外、社外)
対人関係の複雑さ(部門内)
問題解決の困難度
経営への影響度。

ILOの職務評価から推測してなんとなく分かるのは、専門性とか裁量性かな?分からないのは人材代替性と革新性。


*人材代替性の定義は、ポイントの低い順に、

採用や配置転換による代替人材の確保が非常に容易な仕事→容易な仕事→難しい仕事→非常に難しい仕事→不可能な仕事

*革新性の定義は、ポイントの低い順に、

現在の手法をそのまま活用できる仕事→かなりそのまま活用できる仕事→ある程度活用できる仕事→現在の手法を参考程度にしながら、異なるものが求められる仕事→全く異なるものが求められる仕事。

分かりましたか?


参考までに、
ILOの職務項目は、その人の仕事を「知識・技能、負担、責任、労働条件」の4項目で計ります。
内訳は
(私が仲間と使っているのとは若干表現が異なりますが、パンフ通りに。)

知識・技能:職務知識、コミュニケーションの技能、身体的技能。

負担:感情的負担、心的負担、身体的負担。

責任:人に対する責任、物に対する責任、財務責任。

労働条件:労働環境、心理的環境。


ILOの方が分かり易いと思うのは、私が慣れているからなのかしら?

(あ〜!ややこし)

では、きょうはここまで

あけましておめでとうございます。今年も、不定期なこのブログに時々はアクセスして頂きますようお願いします。

2012126日のブログで紹介したベアテ・シロタさんがお亡くなりになったとの報道を「続きを読む」に入れます。

また、韓国と領有権を争っている竹島(韓国は独島)についての研究者、内藤正中島根大学名誉教授さんもお亡くなりになりました。お二人ともお歳とはいえ、日本の現状に、どれだけ心残りだっただろうとお察しします。しかし、なぜ日本のマスコミは内藤さんに関する報道をしないのかしら?

原発と同じで、政府に都合の悪いことは国民には知らせないということでしょうか。内藤さんの記事は下記で読むことができます。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/12/30/2012123000187.html


さて、昨年のブログの半分は原発に関するものが占めた感があります。このブログの本来の目的は、女性労働問題です。原点を忘れないようにと決意を新たにしていますが、労働者に関する法律や男女賃金差別等の特に女性に関する課題が遅々として進展していない現状に、なかなかネタが見つからなかったのも事実です。今回の選挙でさらに日本の女性の地位が下がりました。和光大学教授の竹信三恵子さんの記事は、日本の女性の現状についてです。下記にアクセスしてください。題は
逆戻りした女性議員比率に見る「ガラパゴス日本」のいまです。http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/2012122000006.html?iref=webronza



知り合いが夫の暴力(DV)に耐えかねて、家裁の調停に依頼しました。調停委員は全くDVについて理解していない人たちだったそうです。

「あなたさえ我慢すれば」
(私の言葉:怯えて暮らすということが全然分かっていない!
)
「家事をするなんて、良い夫ではないですか」(私の言葉:共働きだったら当たり前でしょう!)云々。調停は裁判官と良識ある調停委員が面接すると下記サイトにあります。裁判官を含め、このような考えの方たちの見解で調停がなされるのなら、日本の女性の地位は低いままだわと思います。

http://www.courts.go.jp/kanazawa/vcms_lf/106054.pdf



課題は大きくて沢山あります。一つ一つ課題に取り組む情熱が続くか心配ですが、今後ともお付き合いください。では、今日はここまで


 

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