嶋川センセの知っ得社会科ー女性のためのお仕事相談室ー

女性が働き続ける上での様々な情報を提供し、また仕事上の様々な問題を共に考えます。

2014年12月

限定正社員の続き

今年最後(26日)の金)(金曜日関西電力)行動に参加してきました。

京都駅前の関電ビルです。今年最後ということもあったのか、いつも以上の参加者でした。鈴、カスタネット、太鼓、ドラム等鳴り物で賑やかに、ずっと踊っている人もいました。いろんな踊りを披露するチャンスの場にも使えるので路上アーティストも参加したら、もっと楽しいイベントになるのに!シュプレヒコールの締めは「来週も来るぞ」「来年も来るぞ」でした。京都の関電ビルは京都駅に面しています。これほど人通りの多い地にある関電ビルは珍しいのではないでしょうか!大津の関電ビルは、集会のある時間帯は人通りの絶える湖岸の通りに建っています。灯りを消した建物に向かって「再稼働するな」というのはなかなか自虐的です。

ついに非正規労働者が2000万人を超えたと今日の朝刊が報じています。

自民党が圧勝したから、解散で流れた派遣法も労働時間規制をなくすホワイトカラーエグゼプションも法律になるでしょう。労働組合がいくら頑張っても、労働者のたった18%の組織率なのですから抵抗は弱くなります。

前回に限定正社員のことについて書きました。「労働者よ!限定正社員になろう」。限定正社員が、転勤せずに済み、残業もなしなら、良い働き方ではないか。家族と共に過ごすこともできず、子どもの顔もまともに見ていない正社員は、人間らしい働き方のできる限定正社員を進んで選択しようではないか?という大胆な提言をした熊沢誠さんの主張に納得したり、首を傾げたりのまとまりのない心境を紹介しました。

限定正社員制度を20144月から導入したユニクロの記事が、限定正社員の課題を語っています。

http://www.huffingtonpost.jp/2014/05/21/employment-regional_n_5369652.html



やはり、賃金ですね。生涯年収300万円、働き始めたときは納得。でも、全くと言っていいほど賃金が上がらなければ、労働意欲に繋がるでしょうか?職場に仕事熱心でない人はいましたが、私の賃金は年功序列だったので、私が納得していれば他人の働き方はそう気にはならなかったとも言えます。このような私の体験からは、なんとも理解しがたい制度です。



私は、ずっと「同一価値労働同一賃金」を証明するための、職務評価という手法について研究してきました。

「同じ仕事をしていれば賃金は同じ」は当然のことです。AさんとBさんが共に限定正社員なら、仕事内容が異なっても同じ賃金なのでしょうか?日によって倉庫での作業だったり、レジ打ちをしたりと違いはあるでしょうが、これは同一労働と考えていい範疇なのですが、それと同じように、正社員と限定正社員との賃金差の理論付けは何に基づいてなされるのでしょうか?限定正社員制度を公に発表しているユニクロの、限定正社員の賃金の根拠を調査する必要がありますね。研究者はまだ着手していないのかな?

「正社員でも週3日勤務OK」のタイトルで「スターフェスティバル」という会社を紹介しています。

以下で読めますが、概略はこうです。
「賃金は勤務時間に合わせて減るが、福利厚生などは他の正社員と同じ。

勿論雇用期間に定めはない。

余程スキルがないとこのような条件で雇用は難しいだろうな?

どれくらいの労働時間働けば、生計を立てることができる賃金を確保できるのか?

ここでは、子育て中の女性が紹介されています。

採用担当者は「他の正社員に不公平を持たれないようにしつつ、それぞれの事情に合致した制度を作るのは難しく、模索を続けている」と語っています。

ここまで限定正社員について書きながら、なんかヘン!

一日8時間労働で、転勤がないというのが、労働者にとって当たり前のことなのだから、この働き方の労働者が正社員で、転勤や残業ありの労働者が限定正社員と呼ぶべきではないでしょうか?

知り合いの若い共働きカップルが、今までなんとか子育てもしながら働き続けていたのに、夫の転勤で妻は会社を辞めて夫の赴任先に一緒に行きました。これって、妻の賃金も払うべきでしょう。なぜなら、彼女の人生計画を変更させたのですから。やはり、転勤ありの働き方の方が限定されるべきと、書きながら強く思いました。

今日はここまで。

今年最後のブログの内容は(も)、まとまりがありませんでした。来年もぼちぼちですが、よろしくお願いします。


 


 

限定正社員&世論調査

さぼっていた訳ではありません。書くという行為について考えていました。(影の声:こういうのを言訳と言うのです)

世の中に労働問題のブログやHPはごまんとあります。私のような素人ではなく、研究者による専門的な内容のものが即座に検索できます。

先日、人命に関わるようなTVニュースの画面の下方に「明日は晴れるでしょうか」のようなツイッターが流れて来て、「なんでこんなどうでもいいことを発信するのか」と思ったことがありました。思ったことを発信する手段を、権力側にいない人々が持つことは、新たな抵抗の手段として意義は十分にあります。だからこそ、内容が問われているのではないか、私のブログはこのツイッターと同じではと思ったりして、書いては止めの連続です。

この間、いろんな研究会に顔を出しました。朝10時半〜夕方5時まで、休憩40分の研究会では、脳が飽和状態になって溶けるのではないかと思うくらいの内容でした。この研究会は「福祉国家構想研究会」といって、安倍政権の進む「新自由主義国家構想」とは逆の考え方の研究会でした。安倍政権は、富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる「トリクルダウン」を謳っていますが、私の少ない「儲ける」という経験からも、持てる者が持たざる者に分かち合うというのは、幻想だと思います。持てば持つほど、もっと欲しくなるというのがカネというものだろうと推察しています。

今朝の記事では、自民党が圧勝とのことですが、あなたは、もし電話で「世論調査に協力してください」と言われたら、回答しますか?私は、割と短い間に、2回電話調査の依頼を受けました。まず、調査の主体である最初の名乗りが早口なので聞き取れません。アルファベットで言われても…。

宝くじも当たったことがない、お年玉付き年賀状も枚数の割には切手シートが数枚だけという私に、世論調査が頻繁に来る訳がない。「あなたはどの政党を支持していますか」の回答で、即ブラックリストに載るだろう。(このブログを読めば、反原発、特定秘密保護法反対、集団的自衛権反対等々で、もうとっくに載っているでしょうけど。影の声:こんな雑魚は無視されていますよ〜)
良き市民として回答した結果が、いつの日か逮捕に繋がりかねないと真面目に思っています。だから回答しません。回答する人の考えが知りたい。だから、紙上で「世論調査の結果、自民圧勝か!」のような記事を読むと、回答している人は誰?と問いたくなります。

早や12月、忘年会のシーズンです。この楽しい筈の宴会での、非正規労働者Aさんの話を紹介します。

今まで何回も雇用の更新がなされてきたAさん。Aさんが、雇い止めになったのはある年の329日。325日に年度締めくくりの職場での一杯飲みの会がありました。Aさんの生殺を握っている上司の席に、お酌をしにいくかどうか、Aさんは悩みます。その年の上司の態度が、それまでとは違っていたからです。その原因にAさんは思い当たることがありましたが、Aさんに落ち度はなかったので、従来通り仕事をこなしていました。ただ、上司の態度が腑に落ちていませんでしたが、まさか雇い止めされることはないだろうと思っていました。思っていても安泰でないのが非正規です。今、「来年もよろしくお願いします」とビールを注ぎに行って、更新がなかったら惨め。もし、お酌をしに行かず、更新がなかったら「なぜ、あの時行っておかなかったのか」と悔やむと、Aさんは葛藤します。そのストレスたるや想像に余りあります。結局、Aさんは更新がなければ明日から食べていけない訳ですから、ビールを注ぎに行く方を選択しました。結果は「更新なし」でした。

何が問題って?

書くものバカらしい。非正規の人にこんな思いをさせるような飲み会をするなよ。私も、毎年職場で、歓送迎会、忘年会に参加していました。嫌な人にはお酌なんかしない、というかまあ手酌選択派。これって、正規雇用の強みだったのですね。気の合う人とお喋りし、楽しく飲んでいました。教育現場の非正規労働者の雇用は特殊ですが、非正規の人の飲み会での心中を知りませんでした。やり場のない憤り、突きあげた拳の先の虚しさ。残酷物語です。

今回は、非正規と正規の中間のような存在の「限定正社員」について、共に考えてください。

以前、卒業生から「会社が、女性を限定正社員にしようと目論んでいる」とメールがありました。女性だけに限定するなら均等法違反です。逆もそうですが、男性が賃金の安い、出世コースではない限定正社員に限定されることはまずありませんから、ここは女性の問題として考えていいでしょう。

限定正社員の限定とは、地域と勤務時間が限定であることから来ています。その結果、当然賃金は正社員よりも低くなります。フルタイムで働いても、ユニクロは正社員800万円(55歳年収)に対して、400万円と報道されています。(president online 2014.05.14)

私は、限定正社員制度に反対でした。まず、賃金差に納得できなかったからです。

*正社員の賃金の半分ないし以下は妥当な額なのでしょうか?

*転勤のないことが賃金の半分ないし以下の根拠となるのでしょうか?

*残業をしないことが賃金の半分ないし以下の理由になるのでしょうか?

卒業生のメールで、会社は解雇するために、営業所を潰す可能性があるとも言っています。勤務地限定だから、その場所に働くところがなくなったら問答無用の解雇ありです。で、このような理由で反対でした。ところが、先日参加した「職場の人権」の研究会で、この研究会の立ち上げ人である熊沢誠さん(甲南大学名誉教授)は、ひらたく言えば「限定正社員制度を活用しよう」と提言されました。

「え〜!これって悪制度と違うの」と私。

熊沢さんによれば、

既に企業は、その企業で働く従業員を全員同じような待遇で扱おうとはしていない。

【政府も経団連も、非正規、R社員(リージョナル、これが限定正社員)、N社員(ナショナル、国内転勤型)、G社員(グローバルに移動するグローバル社員)4階層を推し進めようとしている。】

追い出し部屋に象徴されるような、その労働者の主体性を失わせるまでハラスメントで追い詰め、本人の都合で辞めさせる「普通解雇」が横行している。一方、非正規労働者は、上記のAさんのように、明日の雇用の心配をしなければならないし、最低賃金に近い賃金で働いている。成果を上げるために追い込まれる正社員にも、不安定な非正規にも「雇用の安定は」不可欠である。これが最も重要な原則である。このまま働けば過労死まっしぐらとか、介護や育児を抱えて(男性も)転勤や残業をすれば、家庭生活そのものが成り立たなくなる労働者に選択肢は必要だ。残業のない、転勤もない限定正社員の道もありではないか。
勿論、最大のネックの賃金は、労使の交渉にある。「もっと、労働組合頑張らんかい」という強烈なメッセージを含む提言でした。

この提言に対して、私はいくつか疑問があるのですが、熊沢さんからは「視点が小さい」と言われそうです。これは次回に。

その時、選挙結果はどうなっているのでしょうか?

では、今日はここまで。

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