嶋川センセの知っ得社会科ー女性のためのお仕事相談室ー

女性が働き続ける上での様々な情報を提供し、また仕事上の様々な問題を共に考えます。

2015年09月

名前出すのも、この人について考えるのもしゃくだから、何度も書いては中断しています。説明不足は、当の首相も認めていたのに、国会前の抗議運動が激しくなるのを避けるためだとかで連休前に新安保法案を強行採決してしまった安倍さん。連休に入ったら、なんと頭の先から足の先まで白のゴルフウェアーに身を包んだぼくちゃんが、スウィングしているではありませんか
で、分かりました。安倍さんは、ゴルフをしたかったから採決を急いだんだと。
(この発見!かなりの確信を持っています。安倍さんは、国会での審議中、ひたすらゴルフすることを夢見て耐えていたのでしょう。心ここにあらずだったから、苦悩の片りんもない表情だったのです。
)
ホントぼくちゃんなんですね。あれだけの抗議を受けたら、連休中は静かに家で、目立たないように過ごすのが庶民の感覚でしょう。無理を承知でもう一言。せめて読書でもしてくれていたら。この際、本の中身は問わないでおきましょう。誰も止める人がいなかったのにも愕然としますが…。

連休が明けた今日は、「これからはGDP600兆円を目標とか、希望を生み出す強い経済とか、夢をつむぐ子育て支援とか、安心につながる社会保障」とかを滔々と話している様子が放映されていましたが、何が恐ろしいかって?最も大切な民主主義のルールを政権が破ったことの計り知れない影響や、首相の言動を人々が冷ややかに見ていることです。国民が信用しない首相を持つ国の運命や如何に

労働者派遣法も改悪されました。付帯決議は超長くて、こんなに沢山の事項を付帯決議にしなければならない法律は、問題だらけだと分かります。
問題だらけは、整理して次回に。

「友人の子どもが自衛隊員。母親である友人は『即、辞めなさい』と言っているがどうしたものか」とその友人である人からメールが回ってきました。
経済的なことも考えねばならないことは理解しつつ「法律が施行されたら辞められない。命が大事」と私は思いました。
自民党や公明党の議員は見事に個を殺し、党則に従いました。自衛官が「私は行きません」とはなかなか言えないでしょう。法案が審議中のときでも、自衛官は一様に、マスコミのインタビューに答えませんでした。顔を隠して声を変えてでも気持ちを言って欲しかったですね。
せっせと集会に参加して、気持ちを確かなものにしていこうと思っています。今回のブログは、新安保法が成立した記録のつもりで書きました。

では、今日はここまで。


飲み食いもすべてお国に把握され

アメリカと相談したらなかったと(討幕長会談記録)

独裁の国家笑えぬ我が日本

910日の朝日新聞朝刊にあった川柳です。


消費税の軽減税を還付するために、レシートを小売店の記録端末に読み取らせ、口座に後日、年間最高4000円を還付するという方式を財務省が考えているとか。マイナンバーと引き換えです。ご自身の財布で買い物をしたことのない麻生さんを象徴するような方法です。あまりに粗い計画なので、いずれこの計画は頓挫するとは思いますけど、この粗いざる法も真っ青になる超粗い安保法制案も成立するようなので、楽観はできませんが…。私が何を食べたかまで把握されるようなこの方式は、年間4000円は惜しいけれど使わないでおこうと思いましたが、そうは言ってられない友人の顔が浮かびました。「食べ盛りの子どもたちが、たまにはすき焼きが食べたいという。勿論、豚肉です」
どうして多くの人が反対していることばかりを政府はやろうとするのでしょうか?

原発といい、安保法制といい、派遣法といい、消費税といい、枚挙にいとまがありません。
9
2日、東和工業男女賃金差別裁判の傍聴に行きました。なんと、被告である会社側も控訴しました。生意気な!会社側の言い分なんかないはずです。

裁判の報告は、下記に書きました。
東和工業男女賃金差別裁判控訴の理由     2015.05.05
東和工業男女賃金差別裁判の判決が出ました  
2015.03.31
東和工業男女賃金差別裁判傍聴記   2014.09.17

原告・被告共に控訴ということで、舞台は高等裁判所に移りました。建物は同じですが、名称は「名古屋高等裁判所金沢支部」に変わりました。
会社側の弁護士は2人、本間さん側は3人。裁判官は3人です。会社側が金沢地裁判決の何を不服として控訴したのかは明らかにされませんでした。当日は、双方の弁護士の遣り取りがあり、最後に原告の本間さんが、意見陳述をしました。次回は、1021日です。
以下が本間さんの意見陳述です。とても心に響く内容です。裁判官にも伝わるといいのですが…。平易な文章で書かれていますので、全文紹介します。
では、今日はここまで。


冒頭意見陳述書  

 
1.私は、再雇用期間を除き、東和工業蠅韮横鞠近く勤務し、そのうちの21年4カ月は、設計職として働いてきました。2級建築士の資格を取得した翌年の平成14年、会社はコース別雇用制導入の際、社内通達で男女別にコースを振り分けると明示し、設計職でただ一人女性である私だけを一般職としました。ちょうどその時、コース制導入前後の10カ月にわたり、他の後輩男性部員2人と、同一案件のプラント設計業務を分担作業していた最中でした。業務内容の違いは全くありませんでした。私は、4〜5年長く設計職の経験を積んでいる分、効率よく業務を行っていました。会社は裁判の中で、業務内容の違いで総合職と一般職に分けたと主張してきましたが、まったく事実に反しています。

2.コース制導入以前は、現場に出向くことや宿泊を伴う県外出張を、Y設計部長の指示で、他の同僚と同様に行ってきました。コース制導入の直前、Y設計部長は私の質問に対し「本間さんは総合職になっていると思う」と部内会議の席上、返事をしていました。ところが、コース制導入以降、現場や出張の声がかからなくなったので複数回にわたり要望しましたが、まったく行かせてもらえませんでした。証人尋問や書面で、出張に行かせなかった理由として「主婦だから」あるいは、「過酷な面があるから」と述べていますが、私は、職場では主婦ではありません。一労働者です。また、現場に過酷な面が
あるとしても、男女双方が被るリスクに過ぎません。このような固定的な性別役割分担意識で仕事の制
限を行う東和工業は女性差別を今も持ち続けていることを端的に示しています。

3. 私が会社にコースの是正を求めていた時、こんなエピソードが有りました。副社長から「男は総合職、女は一般職という会社の決定を気に入らなかったら、どこか他の会社を探してもらっても結構です。これは本音です」と、はっきり言われました。端的に4条違反を物語っています。

4.金沢地裁は、実質男女別のコース別賃金は労働基準法
4条に違反する賃金差別であると判断しました。4条違反は、東和工業の男女差別を断罪し、同時に、男女差別を行っている企業に警鐘を鳴らすという意味でも、大きな意義があります。

5.しかし、原審では4条違反を認めた上で、 基本給の内、年齢給だけ総合職との差額を認め、職能給差額を損害として認めませんでした。差別を認定したなら、職能給差額も認めるべきです。仕事に頑張ってきた私にはとても受け入れがたい判断です。

6.また、原審では時効の適用を認めました。その結果、コース導入後約10年間の内、3年分しか損害が認定されませんでした。私は、コース制が導入されてから継続して是正を求めてきました。違法だからと直ちに裁判につながりません。差別の是正の努力をし、望みが消えて初めて裁判を考えました。市民感覚として通常ではないでしょうか。また、在職中提訴すれば、いつ首にされるかという心配もありました。実際、提訴後、半年も経たない内に再雇用の雇い止めを通告されました。このように、時効の適用は、市民感情からかけ離れています。その上、時効の援用は、消滅した7年間分の差別による不当利益を法律違反をした会社に与え、差別のやり得という事態を許すことになります。差別を認めながら、結果このような事態を生じさせることは、大きな問題です。差別を認定したなら、被った損害を全面的に救済すべきです。私は怒りと共に、なぜ、このようなことが司法で容認されるのかと不思議
です。

7.控訴審では、控訴理由書で述べた内容を公正に判断、職能給差額の認定、適切な退職金の認定、及び、本件では、在職中の提訴は困難であること、在職中にも是正を求めて努力していることを認め、時効は成立しないという判断をお願い致します。更に、男女賃金差別裁判では、労働者は必ずある一定期間勤務していることを考えれば、時効の適用を行なうべきではないという判断を下し、このような理不尽な問題を解決していただきたいと切に願います。

8.最後に、私の行ってきた職務内容、価値を正しく認定することを心より求めます。会社側は、男女別にコースを振り分けたという女性差別扱いを否認する後付けの理由として、業務内容の差で一般職にしたなどと主張しています。しかし、在職中、私は上司から、業務内容が他の職員と比較して簡単なものである、あるいは能力が低いなどとは、一切言われたことがありません。同僚とは、基本的に同等の業務を行ってきました。しかし、原審では、なぜか業務について事実誤認の判断がなされました。控訴審では、業務内容について立証してきました準備書面・陳述書などをよく吟味され、正確な判断を下さいますよう、切にお願い致します

勝手に夏の休暇をと、ブログを休んでいました。何度もアクセスしてくださった方々、お詫びと共にお礼申し上げます。
この間、安保法制反対集会や金曜日の関電前行動には、パーフェクトではありませんが参加していました。
830日は、大阪集会に参加しました。全国で100万人の呼びかけでしたが、東京で12万人、大阪は23000
人と主催者発表でした。
翌日の新聞で、湯浅誠さんが「デモは、意見がイエスかノーかの対立的になる可能性が大きい」と、デモを尊重しつつもの発言を、TVで小熊英二さんが「反安保法制だけであれだけの人が集まったとは思えない。この状況に不安と覚えている人が多いのでは」と、それぞれ報じていました。私も
30日の集会の感想としては、小熊さんの意見の方が説得力があると思いました。安倍さんが、この国をどこに持って行こうとしているか、安倍さんだから一層不安になる、だから多くの人々が集まったのではないでしょうか?

さて822日、広島に行きました。原爆資料館や安芸の宮島の観光地に数回行ったことはありましたが、2011年から2013年までは、中国電力男女賃金差別裁判傍聴で5回ほど通いました。22日、多分今日が広島に来る最後になるかも知れないと感慨深く広島駅に立ちました。
最高裁判決について、宮地弁護士から《中国電力男女賃金差別事件―その成果と残された課題》と題して解説がありました。

レジュメからの抜粋です。

2013718日の広島高裁判決では 

「控訴人(原告)と同期同学歴の事務系女性従業員の平均基準労働賃金額(賃金)は、同男性従業員の平均88.1%。(〜中略〜)同女性従業員のほとんどの賃金が、同男性従業員より低額となっている」としています。しかし、結論は「格差は認めているが、男女差別の存在はなかった」と言っているのです。
(さっぱり理解できません
)
その理由を下記のように挙げています。
・男性従業員と女性従業員とで取扱いを異にするような定めが中国電力にはないので、【人事考課制度は合理的である】
・昇格や賃金において、男女が層として明確に分離していない。
・女性従業員の就労意識調査による実態と女子保護規定の存在があった。
・原告は職場の一体感やチームワークなどに問題があり、自分本位である。

詳しくは、傍聴に行った都度書いたブログの一覧は、
2015.04.21のブログを見てください。

さらに宮地弁護士は、均等法の不備な点が、この不当な判決の根拠になっていることにも言及されました。勿論、裁判官がジェンダーの視点を持っている人なら、素人の誰が見ても、明らかに性差別であるこの事件を、判例にとらわれずに判決できたと思います。

均等法の不備な点は、

・事業主は、次に掲げる事項について、労働者の性別を理由として、差別的取扱いをしてはならない。労働者の配置(実務の配分及び権限の付与を含む)、昇進、降格及び教育訓練
女性原告が男性と比べて不利に扱われたとして提訴しました。ところが、均等法は違法性の根拠にはなりますが、均等法自体に制裁措置はありません。では、何を根拠にするか?損害賠償請求(差額賃金相当額・慰謝料)の根拠は、あくまでも民法709条の不法行為責任なのだそうです。

709条 故意または過失によって他人の権利又は財産上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

問題は、故意または過失の文言です。会社側が、「故意でも過失でもありません」と主張すれば、「故意だった、過失だった」と原告が論破しなければなりません。会社側は「アンケートの結果、中国電力の女性従業員は出世を望んでいないことが分かった」と主張しています。職場結婚が多ければ、夫の出世を慮った回答が出てくるのは当然です。
以前にも書きましたが、私が退職後、当時の校長と飲んだときのことです。「海外研修制度に、女性のAさんを推薦しようと思ったのだが、家庭のある人だから男性を推薦した」と彼は言いました。彼は、すごく配慮のある決断をしたと心底思っていました。「その研修を受けるかどうかはAさんが決めることです」と私は言いましたが、彼は全く善意からの行動だったので、私の言うところが理解できないようでした。このことをもって、「彼が推薦しなかったのは故意だった」とはなかなか論証できません。ここに女性が差別を訴えた裁判が勝てない理由があります。何が差別か?その定義すら定まっていないのが日本の現状だそうです。
では、今日はここまで。

このページのトップヘ