字が大きくなりました。おすぎさん、うっちさん、ちょっと改善されましたかしら。

まず、「ヘぇ〜」というニュースから。

 

2006年1月1日のブログにキャノンの派遣社員のことを書きました。もう一度簡単におさらいします。

 

「派遣労働者10年使用」
 キャノンが30代の女性派遣労働者を労働者派遣法で定められた期間を超えて10年以上雇用したとして、東京、神奈川労働局から管理体制を見直すよう行政指導を受けていた。
派遣法では、事務作業など「一般業務」で働く派遣労働者を最長3年を超えて受け入れる場合、派遣企業はその労働者に対し直接雇用するよう申し入れをしなければならない。この女性は「OA機器の操作」などの「専門業務」に従事する契約を結んだ。専門業務は派遣期間に制限はないが、この女性の実態は正社員を補佐する一般業務が多かった。

ここまでがおさらいです。

結局キャノンはこの女性を正社員として採用しました。

 

 そして、「へぇ〜」の話です。

この記事を読んだ住友化学のYさんは、自分の勤めている会社にもこのような働き方をしている派遣社員が多数いることに気が付きました。住友化学には内部告発をする前段階での相談するための「スピークアップ制度」というものがあります。内部告発というのは、「会社のこういう点が問題であると思うので、私はこのことをしかるべき官庁等に会社名を出して質問しますよ」とか「世間に公表しますよ」とかいうものです。だから彼女は会社の「スピークアップ制度」を使って、社内告発をすることを会社に知らせました。ところが会社は「当社に違法派遣はありません」と回答してきました。さらに会社は「スピークアップ制度は個人名をあげて、この人が違法をしていると告発する制度なので、個人名をあげてください。」と主張しました。彼女はとても困りました。なぜなら、派遣社員の個人名をあげると、次回の更新時にその人が更新拒否をされる恐れがあるからです。弱い立場の派遣社員を守りきれないので、彼女は会社のその後の動きを見ていました。もちろん彼女は組合にも相談したのですが、「派遣社員は組合員でないので動けない」と力にはなってもらえませんでした。ところが今年の7月付けで、3年を超える派遣社員が、彼女が知っている限り全員正社員になる事がわかりました東京本社では昨年の4月より、順次派遣社員を正社員に変更していましたが、大阪本社は一部の人のみでした。これで、合計60名位が正社員になった、もしくはなることになりました。
この流れが子会社にも波及し、子会社の3年を超える派遣社員も正社員になることになっているそうです。
住友化学は、派遣社員を正社員にするにつて、理由として次の点をあげています。

 技術の伝承ができないこと…会社自体が、合併や分社化でシステムがころころ変わり、前のシステムも必要だが、新たなシステムも取り入れるので、結局何種類ものシステムを知っていないと事務処理できないことが多くなってきている。だから、期間の定めのある派遣社員では技術の伝承はできないということに会社は気が付いたということでしょう。

 

この正社員になった人たちの賃金が、いくらからスタートするかは不明です。もしかしたら、今の派遣社員の賃金の方が高いかもしれません。でも、次回の契約更新に脅えながら働く有期雇用よりも、長い目でみれば精神的安定は計り知れないものがあります。もちろんボーナスも保障されます。

 

なぜ彼女は、自分にも火の粉が降りかかるかもしれないことをやってのけたのでしょうか

一つには、彼女が住友化学の女性差別に対して裁判を起こした原告だからということが言えます。

でも、大抵の人は、自分の立場の安定があればことさら波風を立てるようなことはしません。

ここにYさんのすごいところがあります。

彼女はこう言っています。

「世間一般では、まだまだ、3年を超える契約更新時には更新しない会社が多い中、住友化学は例外かもしれませんが、元原告という立場が少しは、役にたったかなーと思っています。」  

本日の授業は前回のセクハラ裁判の続きなのですが、報告すべき事項がたくさんありますので、いったん今日のブログはこれで終わります。

 

次回、参議院で今、審議されている「均等法」についての報告と、住友金属訴訟の勝利和解について、早い段階でブログ投稿します。