あけましておめでとうございます。

本年も細々ながらだらだらと続けていく所存でありますので、お付き合いくださいますようお願いいたします。

 

さて、2010年最初に送る内容は!!

大上段に構えても、現場の取材ができていませんので、今回は労働者派遣法改正の骨子についてです。

 

新聞各社によって評価はまちまちですが、概ね好意的です。「民主党・社民党・国民新党の連立政権だからここまで出来た!」のような。

でも問題山積です。「年末年始緊急相談会」の様子が報道されていますが、炊き出しに並んでいる人たちの中に女性の姿は見られません。あえて女性を撮っていないのかもしれませんが、400人集まった中に2人の女性がいたとの報道がありました。女性の貧困は表になかなか現れてきませんね。

 

労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)がまとめた改正案の骨子は以下です。

仕事があるときだけ雇用契約を結ぶ登録型派遣は禁止

常用雇用型を除く製造業への派遣は禁止

1日単位から2カ月以内の期間の派遣をすべて原則禁止。 

禁止業務への派遣や偽装請負などの違法があった場合、派遣先企業は派遣労働者に直接雇用契約を申し込んだとみなす。

施行は公布日から半年以内。しかし、経営側への配慮から、登録型は5年間、製造業は3年間の猶予期間を置く。

 

この改正案の審議での経営者側の意見は


・女性は「ワーク&バランス」の観点から労働時間を拘束される正社員よりも派遣という働き方を選ぶ人が多い。

(そもそもこのブログを始めたきっかけは「女性卒業生の仕事の実態」からでした。詳しくは最初のブログをご覧ください。経営者側の考えの前提が間違っています。正社員で働きたいけど「ワーク&バランス」出来ないから、仕方なく非正規を選んでいるのです。以前から女性には正社員の道は開かれず、開かれていたとしても早期退職で肩たたきが定番でしたが…。このあたりにも「女性の貧困」が見えてこないことと連動しています)


・派遣という働き方に今以上に規制を強くすれば、企業は派遣労働者を雇用しなくなる。その結果派遣労働者を守るための改正案が労働者の雇用機会を奪うことになる。

(新聞はこれに関し次のように反論しています。「11月の完全失業率が52%、有効求人倍率は045倍という現状で労働者が「働きたい時に働く」ことができるのか。」)


・派遣労働者を雇用できずに、正社員で雇用するとなると賃金コストが高くなる。そうなれば企業は海外へ移転するしかない。ますます雇用の機会はなくなる。

ここも新聞によれば、「海外移転は消費地との直結や円高対策の面が強く、雇用とは直結しない。」) 

(毎日新聞・中日新聞参考)

 

さらに法案には「原則として」の文言が随所に出てきます。「原則」ってどういう法的拘束力と連動するのでしょうか疑問です。また専門26業種についても現実には随分と拡大解釈されています。「ファイリング」と曖昧な業種で随分と問題が生じました。このブログでも相当以前に紹介しましたが、キャノンは労基署から指導を受けています。

 

年末のブログにも書いた「イーランド争議」の女性の一人は、「韓国は日本の後追いをしている」と言いました。

確かに日本の派遣切りの理由は、不景気にプラスして「3年を超えたら直接雇用の義務が生じるから、3年未満で解雇」が現状です。でも、そもそもの主旨は違いますよね。誰が考えたって「3年も同じ仕事があるのなら派遣先が雇用してもいいはずだ」です。が、主旨を外れてとんでもない反対方向に使われているのが今の派遣法です。


原則は、「原則でないのもあり」と同意語です。そんなややこしい文言の法律はやめて
(派遣という働き方を認めるのなら)「派遣OK!でも正社員よりも高い賃金を払いなさい」とすれば、すっきりします。

「それって、同一価値労働同一賃金原則のない日本では無理ではないの?」そうかもしれない。でもやれる部分もある。


年収
(含むボーナス。ボーナスも入れないと企業は毎月の賃金を安くし、ボーナスで補うかもしれないから。省く残業代)を正規の労働時間で割るというのは単純過ぎるかな?

以前、このブログでも書きました。「フランスでは正規労働者の賃金を下回ってはいけないし、派遣という不安定な雇用・有給休暇の保障がないという理由でさらに2割り増しを支払わなければならない」という内容でした。


派遣労働者を雇用するとかえって人件費がかかる。みんな直接雇用にする。当然、人件費の見直しが必要。「同一労働・同一賃金」を考えるようになる。→「なんで現場と事務の賃金に差があるのか?同一価値労働・同一賃金原則ってなんだぁ?」政府もあらゆる職種について同一価値労働・同一賃金の研究部門を立ち上げる。賃金の見直しが起こる。
(正社員と非正規とのバランスを取るためにも正社員の賃金が下がるかもしれない。当然反発が起きる。)下がっても労働者が安心して働けるよう、最低限のセイフティネットの政策を講じられる。医療費と教育費が無料になり、公的な住宅が増える。気持ちにゆとりができる。休日は自分自身のため、また家族・友人・近隣と過ごす。身のにあった穏やかな暮らし。+社会のことを考える時間ができる。→健全な景気回復ILO・CEDAWの日本政府に対する評価もちょっとだけ上がる。


(
おっと!初夢もどきになってきました。でも韓国のイーランド争議は現実の話なんですよね。)

では今日はここまで。