日曜日に書き始めました。

日曜日の3日前の木曜日、京都であったケアワーカーの賃金についての学習会に、千葉に住む会員が参加しました。彼女は、福島原発告訴団http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/

の関東事務局を担っており、福島へも度々出かけています。最近、体調が悪くなり、それまで沈黙していた持病が一気に出たので、京都の、相性の合う温泉に毒素を出しに来たのだそうです。彼女は、しばしば福島に行きますが、告訴団本部のある福島に住んでいる訳ではありません。

金曜日、関電前の集会に参加しました。そこで発見!夕暮れが早くなったこと。「反原発」とのステッカーを貼った団扇が必需品だったのに、夕闇に映えるペンライトが必需品になりました。集会で、韓国が福島とその周辺の7県の魚の輸入を禁止したことのニュースが話されました。オリンピックの開催が決まる前日の韓国の措置なので、政治的な思惑があるとの日本側のコメントが出ています。

土曜日、安倍首相が、IOCでの原発事故による汚染水の処理の問題の質問に対して、『全く問題はない。』と述べました。何の根拠があっての回答なのか?国民はそんな解決法があるなんて何も知らされていませんから、びっくり!どうかこの言葉に責任を持ってくださいね。「2020年には安倍さんは首相をしていないので、責任は取らないよ」との家族の声。原発事故の責任を取るという言葉が、具体性を持ちません。 業務上過失致死傷などの疑いで告訴・告発された東電幹部や政府関係者ら約40人全員を、検察は不起訴処分としました。オリンピック招致委員会竹田理事長が「東京と福島は250KM離れている」と発言して、福島の人たちを怒りと絶望に落としました。ミュンヘン在住の日本人が、チェルノブイリの原発事故の影響で、ミュンヘンの公園の砂場の砂は全て入れ替えられたとドイツ人から聞いたと言ってました。チェルノブイリ原発事故から27年後の現在も、未だにキノコ類は食べることができないそうです。チェルノブイリとミュンヘンは1600KMくらいは離れています。IOCの理事たちの原発事故に対する考えがよく分かりませんが、原発事故がまったく収束していない現状に対して随分と楽観的のようです。世界に向かって約束をしたのですから、政府はこれを契機に本気で事故処理に取り組んでくださいね。


さて、労働問題です。

限定正社員についての講演を聞きました。演者は、昭和女子大学の木村武男さん、龍谷大学の脇田滋さん、元甲南大学の熊沢誠さんです。三人とも労働関係の研究者です。

三人の研究者は、必ずしも「限定正社員」に否定的ではありませんでした。私は、以前、このブログに否定的なことを書いたことがありますので、この考えは意外でした。
今、限定正社員について、政府の規制改革会議で、使用者寄りの論議が進められています。即ち、限定正社員を増やし、解雇をし易くしようという内容です。今いる正社員も限定正社員になる可能性が大となります。でも、この「限定正社員」については、新たに法律が作られるということではないのです。あくまでも「あんた、転勤いややったら、限定正社員で契約せえへんか」という労働者と使用者の労働契約での問題なのです。だから、使用者に対して弱い立場の労働者は、その先に「解雇自由」のようなことが起こるであろうことが分かっていても、一人ではなかなか「いやです」とは言えないことに繋がるのです。
今、規制改革会議が提案しているのは、限定正社員の解雇をしやすくする方法です。限定正社員は転勤がありません。その地域限定の正社員ですから、その地域の職場がなくなったら、「あんたの勤務地の職場はなくなりました」と言えば、他の職場を斡旋する義務を会社は負わなくてもよいのです。現在、解雇には「解雇4要件」があって、安易に使用者は労働者を解雇できません。(現実は安易に解雇ありの社会ですが、この4要件があるから裁判も、団体交渉もできるのです。)解雇4要件については、2011.7.31のブログを参照してください。

 「限定正社員なら転勤しなくていいやん」というメリットもあります。この転勤を逆手にとったのが、三人の演者の考えです。「転勤イヤ。正社員のように過労死するほど働かない。」という限定正社員を多くの労働者が選べば、ガラパゴス化している日本の労働者の働き方を変えるチャンスになるのではないか!即ち、全人格を企業に捧げる働き方は、それを望む一部の人にしてもらい、人生も楽しみたい、家族とも過ごしたいと考える人は、定められた仕事を、定められた労働時間で働くというジョブ型雇用を選ぶ。労働者が日本に比べれば格段に守られている欧州型の働き方へと転換していくのに、限定正社員を使えばどうか、というのです。

私のように、規制改革会議が方向を出そうとしている限定正社員のデメリットばかりを考えるのは、正社員という働き方こそが正しいとする考えにとらわれているからだとも話されました。
でも、欧州型にするには、沢山の問題点があります。その最大のものは、賃金です。ユニクロでの限定正社員の賃金は、時給に少しプラスアルファがあるだけで、正社員(限定ではない正社員を無限定と呼ぶそうです。無限定!なんと人格はく奪のような言葉でしょう。)とは雲泥の賃金差があるそうです。ユニクロの店頭での店員が、誰が(無限定)正社員で、誰が限定正社員かわかりませんね。
そう、ここで問題になるのが、仕事の価値です。ユニクロの無限定正社員と限定正社員の仕事の価値の差は、賃金の差と連動しているのでしょうか?少なくとも、店頭販売の職務を測る【知識・技能、責任、労働環境、負担】の4要素にそんなに差があるようには思えません。「いやぁ!正社員と限定正社員とでは、全く仕事の価値は異なるのです」と多分、ユニクロの経営者は言うでしょう。こういうときに、力を発揮するのが「同一価値労働同一賃金原則」に基づいた職務評価です。ILO推奨の得点要素法の職務評価を、企業がやりたがらない理由、正社員で構成されている労働組合(ユニクロには組合が無い!)がやりたがらない理由は、説明しなくても読めてきます。賃金以外にも、日本の労働者が世界規格になれない点があります。何が問題なのかは次のサイトを読んでみてください。

http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2013/06/post-569.php

ここで深読みです。規制改革会議が「限定正社員」を推奨している理由の一つに、「地域限定にすれば女性が働きやすくなる」というのがあります。安倍内閣は、社会保障削減を打ち出しています。介護制度についても、今まで要支援だった人は、支援がなくなります。「必要な方で施設を利用したい人は自費でどうぞ!自費が負担できない人は家庭でどうぞ!」ということです。やはり、介護を女性の手に担わせる魂胆だな!限定正社員を女性に推奨する前に、ILOやCEDAW(女性差別撤廃委員会)や国際人権規約委員会からの勧告を真面目に聞きなさいと言いたくなります。根源的に間違ったスタート地点に立つ規制改革会議、と疑り深い私は思っています。

では、きょうはここまで