労働に関する動きを掴んでいないので、今回は雑感でお許しください。

ホワイトカラーエグゼンプション、所謂「残業ゼロ法案」が国会に提出されます。

この法案については、何度かこのブログでも書きましたので感想のみです、「女性の活躍」などと言っている政権には、年収1075万円以上、高度プロフェショナルな仕事をしているのは男性だけだと思っているようです。もし配偶者が成果を出すまで労働時間を気にせず働くのであれば、共働きはまず無理だから、男性は専業主婦とのカップル、女性はシングルを前提にしているとしか考えられません。先日、大阪でこの問題の研究会がありました。ごく一部のエリート労働者の問題であるような受け止め方が私にはありましたので、卒業生の抱えている労働問題と関係ないわと考え、結局参加しませんでした。でも、この「関係ないわ」こそ、用心しなければならないのです。労働者派遣法が制定されたときも、これを提案した故信州大学名誉教授高梨昌さんは、元雇用審議会会長のときの2009年3月2日の日本記者クラブで、次のように述べています。

「私としては、私の当初の意図と違った方向に規制緩和が進んで、派遣というのが世間一般に大変なマイナスイメージを持つ職業をつくるものとして批判されるようになってしまった。派遣法の当初の場合は、派遣で働くというのは、女性の方々にも格好よく映ったのです。しかもかなり高賃金でした。これがどんどん低賃金の劣悪な雇用を生むシステムに変わっていったということが、私は最大の問題だと思っております。」。

同一価値労働同一賃金だって、経営者側に都合のよいように利用されて、今やスーパーの店長以外は全員パート労働者です。同一価値労働同一賃金なら、全員正社員にするか、時間当たりの賃金を同じにするべきだったのです。だから、1075万円で線引きするとされるホワイトカラーエグゼンプション問題も、あっという間に全労働者に適応されるようになる可能性大です。「用心おさおさ怠りなく」を戒めにしないといけません。

前回書いた「派遣労働者はこの改正案でようやくモノから人になる」と発言した厚労省の需給調整事業課長が国会で追及されていますが、どうせなら「モノ扱いは、この改正でも変わらない」と言ってほしかったですね。


NHKの内閣支持率調子で、安倍政権の支持率が、ISISの人質事件の救出の結果が不成功だったにもかかわらず下がらない。摩訶不思議です。後日明らかにされた交渉の経過からも、人質解放を第一にした方策を取ったとは思えない。発言も軽率だ。だのに、支持率が下がらないのは、設問に問題があるのでは?NHK調査の設問に「他の内閣よりよさそうだ」というのがある。これって分からん?人質事件が起こった時、いくつかの内閣があって、それぞれが交渉をや方策を講じていたなら、回答は可能だ。安倍政権しかなく、過去の内閣が同じ事件に遭遇しない状況で、何を根拠に判断をし、回答しろと言うのか?NHKという権威が人々を欺く典型の事例だといつも支持率が発表されるたびに思う。 


さて、先週からアメリカ制作の「危険な時代に生きる」が放映されています。深夜からなので、睡魔との戦いですが、あの環境破壊の権化のようなアメリカがこのような番組を制作するとは、相当に地球はやばいことになっているようです。アメリカの福音主義、ブッシュ大統領ファミリーとか共和党員の多くがそうであるようですが、「地球がこのような危機的状況にあるのは神の思し召し」とかで、「アーメン」と祈るだけで、対策を取らないのを旨としていたとは、何とも信じがたいことです。世界史を生業の一つとしてきた身からすれば、宗教と政治の関係史はもっと勉強したほうがいいと思います。

以前、アフガニスタンで乾いた大地に水を引き、難民となった人々を戻そうとする遠大な灌漑計画を着々と進めているペシャワール会の中村哲医師のことを書きました。その言葉と重なります。アフガニスタンは戦争で滅びるのではなく、旱魃(自然を無視する「文明の無知と貪欲と傲慢」)で滅びる」

では今日はここまで。